摂田屋の魅力を親子で体験、新潟県長岡市で新潟大学生発のイベント「セッタニア」が開催

新潟大学の学生が主体となり構成するセッタニア実行委員会は13日、新潟県長岡市摂田屋にて、摂田屋の文化・歴史・食を親子で体験するイベント「セッタニア」を開催した。市内から訪れた親子づれなど約100人が参加し、摂田屋エリアの4施設に用意されたさまざまな体験を楽しんだ。

長岡市の摂田屋エリアは、江戸時代から味噌、醤油、酒などの醸造や発酵が盛んなまちで、その伝統は現代まで受け継がれている。親子などで体験するイベント「セッタニア」は、新潟大学の学生が中心となり、摂田屋地域の蔵元や事業者で地域活性化の活動している「宮内摂田屋method」や、ながおか・若者・しごと機構などと協力し、摂田屋地域の魅力を多くの人に発信する目的で開催した。

セッタニアは、摂田屋エリアにある4つの施設で6つの体験を用意し、参加者たちは各施設を巡って体験した。

発酵ミュージアム「米蔵」では、オリジナルのおむすびを作るワークショップを実施。使用した米は、長岡農業高校が作った無農薬米の新潟コシヒカリ「まがも米」。さらに具は、長岡摂田屋地域の発酵文化にちなんだ具が6種類用意され、参加者たちは思い思いの具を選びおむすびづくりを体験した。

また、団子を製造販売する「江口だんご摂田屋店」では、団子販売の体験と、団子づくり体験を実施したほか、味噌や醤油を製造販売する「星野本店」では、摂田屋の味噌に手作りステッカーを貼って、オリジナルのパッケージを作成する体験などを行った。

団子づくり体験をした小学生は、「簡単に出来て楽しかった。とてもおいしい」と話し、一緒に体験した小学生の母親は、「子どもがお団子を食べるのは初めてだった。新しい物へのチャレンジの機会になってとてもよかった」と笑顔を見せた。

セッタニア実行委員会の副代表で新潟大学の学生の久保ほのかさんは、「授業で摂田屋地域でのフィールドワークを行い、そこで感じた摂田屋の魅力や、醸造発酵の文化や歴史について学んだことを、もっと多くの人に知ってもらうきっかけや、発信する場が欲しいと思った。さらにそれが、地元の子どもたちが地元のことを好きになるきっかけになったらいい」と、イベント開催への想いを語った。

また、アドバイザーとしてイベントに関わった、ミライ発酵本舗株式会社(新潟県長岡市)の斎藤篤統括マネージャーは、「学生が主体となって、学生の目線で若い力で地域振興を考え提案してくれるのは、私たちにとっても非常にいい刺激になった。今回学生たちが考えたイベントは、子供向けの企画が充実していて、そこには親御さんたちも一緒に楽しめ、さらに大人向けの企画もある。ターゲットをピンポイントに決めることなく、多世代の人が楽しめる企画で素晴らしい。学生たちが考える地域振興の新たな価値を創出してくれている」と話した。

発酵ミュージアム米蔵(新潟県長岡市)

セッタニア「おむすびワークショップ」の様子

セッタニア「団子づくり」の様子

(文・撮影 中林憲司)

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