拉致から45年、横田めぐみさんの拉致現場を参院議特別委員会が視察
参院議員20人で構成する「参議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会」は14日、新潟市中央区を訪れ、北朝鮮によって拉致された横田めぐみさんの拉致現場を視察した。時おり雨が降るなか、委員長の山谷えり子参院議員をはじめ、委員会に所属する参院議員らが参加して現場を見て回った。
横田めぐみさんは1977年11月15日に北朝鮮によって拉致され、明日で45年が経過する。この日の視察は、拉致当時、横田めぐみさんが通っていた新潟市立寄居中学校から日本海岸までの道路、約800メートルを歩いた。新潟県警本部の担当者が拉致現場の道路状況の説明を行うとともに、拉致当日の天候や海岸の様子などの説明を行った。
拉致現場の視察後、委員会のメンバーは新潟県庁に移動し、新潟県の佐久間豊副知事、新潟市の中原八一市長、柏崎市の櫻井雅浩市長、佐渡市の渡辺竜五市長など、拉致問題関係者らとの懇談会を行った。
懇談会の冒頭、山谷委員長は、「新潟県における拉致問題の取り組みについて、関係行政機関から話を聞き、意見交換を行っていきたい。(北朝鮮による拉致は)国家主権の侵害であり、人権侵害であり、かくも長く家族が引き裂かれたままという状態を一日も早く解決するため、国会として取り組んでいく思い」と語った
佐久間副知事は、「2022年の日朝首脳会談後、4人の拉致被害者が帰国されてから、具体的な進展が見られないまま20年が経過した。拉致被害者やそのご家族は、ご高齢となられている。本当に時間がない」と話した。
続けて、佐久間副知事は、12日に開催した「忘れるな拉致県民集会」に触れ、「次の県民集会こそは、全ての拉致被害者のみなさんがお帰りになり、日本中が喜びあえる集会にしたいと願っている。拉致問題を最重要課題としている政府には、拉致の可能性が排除できない方々を含め、すべての拉致被害者の一刻も早い帰国に向け、北朝鮮との交渉を前進させるべく全力を尽くしていただきたい」と語った。
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