【再掲載】「こーい、こいこーい」という独特な掛け声で白鳥を呼ぶ「白鳥おじさん」が瓢湖で餌やり【動画あり】
「白鳥おじさん」こと、齋藤功(いさお)さんは20日、新潟県阿賀野市の瓢湖に飛来してきている白鳥などに対しての餌やりを行った。
独特の「こーい、こいこーい」という声をかけながら、バケツの中に詰めたパンの耳を湖上に撒くと、白鳥をはじめとした無数の鳥類が集結していた。
齋藤さんが3代目の「白鳥おじさん」を襲名してから、今年で11シーズン目(11年目)。2003年から瓢湖の臨時職員の職に就いた齋藤さんは、公園の維持管理などの仕事をしていた。それから中学校の用務員に職を移し、仕事従事していた齋藤さんに阿賀野市が「白鳥おじさん」をやってみないかという誘いが来たという。それから、齋藤さんは悩みながらも「白鳥おじさん」を襲名することを決意した。
18日までに瓢湖には6,237羽の白鳥が飛来している。齋藤さんよると、2021年の同時期で6,255羽が飛来してきており、今年は、ほぼ例年並みの飛来数となっているという。ここから徐々に飛来数が減ってきて、来年の3月には1日の飛来数がゼロになる見込みだという。
齋藤さんに飛来してくる白鳥の種類を聞くと、「オオハクチョウ」、「コハクチョウ」、数は非常に少ないが「アメリカコハクチョウ」の3種類が飛来してくる。瓢湖に飛来してくる白鳥の9割が「コハクチョウ」で、「オオハクチョウ」や「アメリカコハクチョウ」は希少性が高いと語った。
餌やりで撒くパンの耳は、新潟市内にある有志のパン屋から提供されていて、火曜日と水曜日を除いた毎日9時・11時・15時に刻んだものを散布している。1回の餌やりにつき、バケツ約10杯分を散布する。
齋藤さんに白鳥を観察するのにおすすめの時間帯を聞くと、9時からの餌やりの時間帯と15時からの餌やりの時間帯になると、気候などにもよるが比較的多くの白鳥を観察できる。9時の餌やりで腹を満たした白鳥が15時になると戻ってきて、再び腹を満たすケースが多いのだという。
齋藤さんに餌やりの感想を聞くと、「風が強くて思うように餌やりができなかった。白鳥の数も少なかったので。まぁまぁといったところだ」と話した。
「白鳥おじさん」の今後については、「自分としては声が出る限り続けたいと思っている。声が出なくなったら4代目と交代しようと思っている」と語った。
最後に、「瓢湖は双眼鏡なしで水鳥たちを観る事ができるので、気軽に来てほしい。野鳥観察に来て、身体が冷えたら近くには「五頭温泉郷」という温泉もあるので、冷えた体を温めて、ゆっくりとするのもいいとおもう」と呼び掛けた。