新潟県三条市の特産品・車麩で「お弁当・お惣菜大賞」最優秀賞を受賞した匠の厨房あづみ家が滝沢市長を訪問
一般社団法人全国スーパーマーケット協会(東京都千代田区)が主宰する「お弁当・お惣菜大賞2021」で、地元の特産品・車麩を用いた「Gorgeou麩」が惣菜部門最優秀賞を受賞した居酒屋・匠の厨房あづみ家(新潟県三条市)が、報告のため同市の滝沢亮市長を訪問した。
「お弁当・お惣菜大賞」はスーパーマーケットやコンビニエンスストア、専門店などで販売されている商品から、食の専門家が特に優れたものを選出するイベントで、2021年の開催では、全国から2019年10月から2020年9月までに発売された商品、4万2,549件がエントリーした。
匠の厨房あづみ家では、同じ三条市の川瀬製麩株式会社が作る「上白焼麩」を、大根おろし、ネギ、カツオ出汁の餡などでシンプルに味付けた「Gorgeou麩」を出品し惣菜部門最優秀賞に輝いたほか、あづみ家の根本敦紀代表が「若い人にも、たこ焼き感覚で食べて欲しい」と語る、ソースとマヨネーズで味付けた麩料理「三條川瀬BAUM」も入選した。
根元代表は「これまで、麩料理の商品を出してきても売れずに引き上げることも多く『やめてしまいたい』と思うこともあった。受賞の連絡の電話を受け取った時は、あまりの嬉しさに話の途中で泣き叫んだ」と受賞の瞬間の喜びについて語る。そして今後は、三条の名産品としての麩の認知と、若い世代への継承の期待を話した。
一般的な車麩は「赤焼麩」と呼ばれ、強力粉系の小麦粉を材料としている一方、三条地域の「白焼麩」は薄力粉系の粉を用いていることから、滑らかな舌触りとしっかりとした食感が特徴だという。川瀬製麩ではこの「白焼麩」をより食感を楽しめるよう4回巻にし、また受賞商品に用いられているものは特注サイズのものを使用している。川瀬製麩の川瀬貴行常務は「現在1日にだいたい36本作っているが、生産量を増やせても8本が限度」と手巻き製造の手間のかかり様を明かす。
報告の場で滝沢市長は、根元代表と川瀬専務から商品開発の経緯や「白焼麩」の特徴についての話を聞き、実際に受賞した両商品も味わいつつ「小さい頃から当たり前に食べてきた地元の食品だが、普段の煮物とも異なるこうした新たに発信できる形の商品ができ、市としてもありがたいこと」とコメントした。
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