デンカ株式会社(東京都)が、CO2削減に貢献する高断熱ボード・成形体の試験販売を開始
デンカ株式会社(東京都中央区)は、CO2削減に貢献する高断熱ボード・成形体を開発した。高温環境下で長期間使用可能な高断熱素材として、2021年度上期より試験販売を開始する。
本開発品はデンカアルセン(※1)に、無機材料設計の基盤技術を応用し自社開発した高耐熱・多孔質セラミックス材料:CA6(カルシウムヘキサアルミネート)を複合させることで、固体・気体熱伝導を低減し、特に1,400℃領域高温下における良好な断熱性能を発揮する構造を実現した。
これまで技術的に困難とされていた 1,000℃以上の高温下での良好な断熱性により、従来耐火材と比較して、約60%のCO2削減効果(※2)が見込まれる。また、CA6を有効に適用したことで酸化鉄による耐浸食性も改善されることから、鉄鋼業向けへの採用も期待できる環境貢献製品と位置づけている。
(※1)アルミナ、シリカを主成分とする結晶質アルミナ短繊維。工業炉用耐火断熱材だけでなく自動車から排出される粒子状物質や窒素酸化物などの大気汚染物質の排出規制強化に対応するため、自動車の排気ガスを浄化する触媒担体やフィルターを守る保持材に使用され、環境負荷低減に貢献している。
(※2)鉄鋼用加熱炉天井部を断熱した場合の伝熱計算モデルから推定。生産速度や熱バランス等は考慮していない。
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デンカ株式会社
https://www.denka.co.jp/