阿賀野市と新潟大学が行う同市の中学生を対象とした共同研究結果を発表
新潟県阿賀野市は5日、新潟大学(新潟市西区)と行う同市の中学生を対象とした共同研究において、肥満に該当する中学生では、「心血管代謝異常リスク」、大人でいうとろの生活習慣病傾向を有する可能性が最高で約2.9倍高くなることが明らかになったと発表した。
同市は市⺠の健康寿命延伸を⽬的とした共同研究プロジェクトの⼀環として、中学⽣⽣活習慣病予防事業を⾏っている。平成26年から新潟⼤学医学部⾎液・内分泌・代謝内科の曽根博仁教授と、生活習慣病発症に関する共同研究として同市の研究に同意した13〜14歳の2241名(男⼦1180名、⼥⼦1061名)を対象に⾎液検査や⾎圧測定を含む健康診断や⽣活習慣実態調査を実施した。
今回、その結果を解析したところ、過体重や肥満に該当する中学⽣は、標準体重の中学⽣より⼼⾎管代謝異常リスクを有する可能性が約2.4倍から最⼤2.9倍⾼いことが明らかになったとともに、肥満ではないものの軽度の過体重と判定された⼥⼦中学⽣は、標準体重の中学⽣と⽐べ、⾎圧⾼値の可能性が約1.6倍⾼いことも確認された。
研究の結果、過体重や肥満に該当する中学⽣は⼼⾎管代謝異常リスクが⾼いことから、教育現場においても体重増加につながる⽣活習慣(過⾷、運動不⾜など)是正のための指導を⾏っていく必要があると考えられる。
また、この研究成果は2021年 1⽉、栄養学の国際専⾨誌「Asia Pacific Journal of Clinical Nutrition」(アジア太平洋臨床栄養学会誌)に掲載された。
【関連リンク】
新潟大学 研究の詳細について
https://www.niigata-u.ac.jp/news/2021/83807/