東京電力(株)、柏崎刈羽原子力発電所構内における雷観測を開始

東京電力ホールディングス株式会社は5日、日本海沿岸での再生可能エネルギーの確保に広く貢献していこうと、柏崎刈羽原子力発電所構内の避雷鉄塔3基(荒浜側避雷鉄塔1基:1月30日観測開始、大湊側避雷鉄塔1基・南新潟避雷鉄塔1基:2月28日観測開始)で雷観測を開始した。すでに1月末から観測を始めており、2025年まで行う予定。

新潟県を含む日本海沿岸域で風力発電事業を検討するにあたり、高構造物となる風車への冬季雷対策が課題の一つとなるため、気候変動も含めた冬季雷の特性を把握する必要がある。そこで同社は、今後約5年をかけ、柏崎刈羽原子力発電所構内において冬季雷の頻度・電荷量(※1)・様相(※2)などの観測を行い、冬季雷によるリスク評価を進める。併せて、必要に応じて適切な耐雷性能を有する風力発電設備の開発なども進めていくという。

実施内容は、構内3基の避雷鉄塔脚部にロゴスキーコイル(非接触の電流センサー)を取り付け、電荷量(雷の大きさを表す指標のひとつで、雷電流波形から算出する)を観測(下記写真①参照)するほか、定点カメラによって雷様相(下記写真②参照)を観測する。また構内排気塔における観測や広域観測も今後検討する。これにより同社では洋上風力事業をはじめとした再生可能エネルギーの主力電源化を推し進めていく。

また同社では、柏崎刈羽原子力発電所の自然災害対策における安全性を継続的に評価する観点でも意義があると考え、この取り組みを開始した。観測を通じて発電所のさらなる安全性、信頼性の向上にもつなげていきたいという。

 

(※1)電気量(エネルギーの大きさ)を示す物理量であり、電流の時間変化を積分した値
(※2)避雷鉄塔等への着雷や落雪の進展方向(上向き・下向き)の状態。定点カメラにより撮影

東京電力 報道資料より

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