「自治体とタッグを組みながら」 新潟経済同友会が新潟県長岡市で懇談会
11月28日、ホテルニューオータニ長岡(新潟県長岡)では、新潟経済同友会(吉田至夫代表幹事)55名が、長岡市の磯田達伸市長、長谷川亨商工部長らを含む長岡市の幹部らと懇談会を開催した。
同会は、様々な分野・職業の企業経営者が参加し、お互いの利害関係を超えて、新潟県の抱える様々な問題に対して研究・調査を行い、必要に応じて関係各機関に政策提言などを行っている。これまでも新潟県の教育や、持続可能な森林開発についてなどの提言書や意見書などを提出してきた。長岡市との懇談会は今回で14回目を数える。
同会専務理事で、事務局長の藤沢成氏による開会宣言の後、吉田至夫代表幹事(株式会社新潟クボタ代表取締役社長)による開会の挨拶がなされた。吉田氏は、直近で、沖縄視察にいった際、他県ではこのような地方自治体と直接意見交換できる機会に恵まれていないことを知り、随分と羨ましがられたことについて触れ、「今回も貴重な意見交換が出来れば」と期待を述べた。
挨拶の後は、磯田市長による講話が行われ、昨今の燃料・資源価格の高騰、円安による輸入コストの増加など、物価高騰の影響が拡大するなかで、長岡市が独自で行っている物価高騰対策などについて具体的な事例を交えて紹介し、特に「ポッキリパスポート」の配布や、11月24日から運用を開始したデジタル地域通貨「ながおかペイ」などについて取り上げた。
また、女性の社会進出、起業支援といった問題に関しては、市内にある長岡造形大学の女子学生の比率が8割を占めることについて触れ、今後は、同大学とも連携し、これらを後押する事業を進める方針であることを告げた。
さらに、昨年6月、長岡市が、内閣府によって、全国4カ所にある「バイオコミュニティ」の一つとして認可を受けたことから、「今後は、長岡市としてバイオ産業と、ものづくりの分野でイノベーションを進めていきたい」などと意気込みを語った。
講話の後は、市長を交えた長岡市幹部と会員との間で活発な意見交換が行われた。夕方からは、懇親会も準備されており、同会会員と長岡市各関係者はお互いの交流を楽しんだ。
(文・撮影 湯本泰隆)