約260年の業歴を有する老舗割烹を運営する「株式会社多奈可や」が破産開始決定
株式会社東京商工リサーチ新潟支店によると、株式会社多奈可や(新潟県新発田市、設立1954年10月30日、資本金50万円、田中正一社長、従業員5名)は11月21日、新潟地裁新発田支部より破産開始決定を受けた。なお、破産管財人には犬飼善和弁護士(新潟あやめ法律事務所、新発田市)が選任された。 負債総額は現在調査中。
約260年の業歴を有する老舗割烹。アットホームな雰囲気や素材、職人の腕を生かした料理の提供などで地元での知名度は浸透し、1997年10月期は約9000万円の売上高を計上していた。しかし、個人消費の低迷や他社とのサービス競争激化などで、その後は減収基調を余儀なくされていた。
また、昨今の新型コロナウイルス感染拡大に伴う宴会の自粛などで、2021年10月期の売上高は約1800万円にまで落ち込み、2022年6月には店舗営業を中止していた。
その後は、弁当などのテイクアウトサービスを手掛けていた模様であるが、業況に好転の兆しは見られず、事業継続が困難となり、今回の事態に至った。新潟県内における新型コロナウイルス関連破たんは65件目となる。