「4年後のW杯に出たい」プロ入りに内定している新潟医療福祉大学(新潟市北区)の2選手が記者会見
新潟医療福祉大学(新潟市北区)は2日、J2チームへの正式加入が内定している、同大学の男子サッカー部に所属のオナイウ情慈(じょうじ)選手と小森飛絢(ひいろ)選手の記者会見を開催した。両選手は現在、養育選手枠とも言える「JFA・Jリーグ特別指定選手」に認定され、それぞれのチームですでに試合に出場している。
オナイウ選手はベガルタ仙台に内定。高い身体能力で相手ディフェンダーを置き去りにするスピードが持ち味。7月19日に「JFA・Jリーグ特別指定選手」に認定されベガルタ仙台に入団し、プロのピッチに立っている。
小森選手はジェフユナイテッド千葉に内定。新潟医療福祉大学のチームでも活躍し、「どんな形からでもゴールを決められることが自分のストロングポイント」と自身でも語るエースストライカー。オナイウ選手と同じく8月16日に「JFA・Jリーグ特別指定選手」に認定。その後、特別指定選手の認定前から加入が内定していたジェフユナイテッド千葉に入団した。
記者会見でオナイウ選手は、「特別指定選手として試合に出場した時間は、ロスタイムも含めて10分ほどだった。その日、1万人のサポーターの皆さんの熱意が凄く伝わってきて、それを肌で体感した。自分にとっては大きな財産になった。このクラブのために自分が良いプレーをして、勝利に貢献したいという気持ちが高まったので、来年以降もピッチに立てるように頑張りたい」と今後の意気込みを語った。
小森選手は、「特別指定選手になって、毎試合多くの人が応援するスタジアムでプレーできるのは、すごくありがたく感じた。今後、もっと有名な選手になっていけるように努力したいと思う」と話した。
記者会見に同席した、新潟医療福祉大学サッカー部の佐熊裕和監督は、「(両選手の高校時代のサッカー部の監督が)信頼して大学に送り出してくれた結果、このような形になれたことを非常に嬉しいと思う」と感想を話した。
つづけて、「2人に関しては、これが出発点だと思う。お金が稼げるような選手になるということは、今まで以上の努力が必要だと思う。今後、私も含めて(両選手を)見守ってほしいと思う」と語った。
新潟医療福祉大学での思い出を聞くと、オナイウ選手は、「埼玉出身なので雪が降るという経験があまりなかった。(練習中に)吹雪っぽくなって、前が見えないような状態の中でも走るときもあった。その中で、チームメイトの中で大変だという気持ちとともに結束力が湧いてきて、乗り越えようと心を一つにして乗り越えた時には、身体が強くなったと感じた。雪が降っている時にやるトレーニングは、印象的であるし、新潟でのトレーニングの醍醐味なんじゃないかと感じる」と話した。
小森選手は、「リーグ戦での全勝優勝、天皇杯の2回戦進出など、数々の大会で結果を出して、新潟医療福祉大学の歴史を1つずつ上回ってきたのが印象強い。これからインカレもあるが、そこでも大学の歴史を塗りかえていきたい」と語った。
最後にサッカー日本代表がワールドカップでスペインに勝利したことについて、オナイウ選手は、「スペイン戦の試合が終わった後、記事を見ていたら、ワールドカップ史上最も低いボール支配率で勝利したという記事を見て、やっぱり目に見えるデータだけではなく、気持ちの部分は大切だと感じた。支配率とかだけではなく、ほかにも色々と勝利する要因はあるのではないか。4年後のワールドカップに出たい。サッカー選手が最終的に目指す場所でもあると思う。強い刺激を受けたので、そういう部分を活かしながら自分のモチベーションに繋げていきたい」と語った。
小森選手は、「試合を観戦して感動した。国を背負って戦うというのは、すごくかっこいいなと思った。すごく良い刺激をもらった」と話した。また、「コンスタントに試合に出るというのも目標ではあるが、自分は得点王という大きな目標に向かって、1年目から頑張っていきたいと思っている。そして、自分の今の夢は4年後にワールドカップに出ることなので、1年目からどんどん活躍していきたい」と決意を語った。