ウェブサイト「デキるヒトから、はじめよう」開設 新潟市の公共交通利用促進へ
マイカーで通勤する際、通勤時間に片道40分、往復80分掛かっているとしたら、この80分の間で何ができるだろう。仕事、勉強、読書…。80分もの時間があればできることは多い。
新潟市が開設したウェブサイト「デキるヒトから、はじめよう」では、車を使わずに公共交通を使うことによるメリットや公共交通での移動時間を有効活用して仕事に生かしているビジネスパーソンの紹介、さまざまな交通施策などが掲載されている。
全国的に公共交通機関の利用者が年々減少しているためサービスの維持が困難になり、路線の減便・廃止などサービスの低下が生じ、その結果さらに利用者が減少するという悪循環に陥っている。
新潟もいわゆる「マイカー依存」の傾向が強く、公共交通を利用しない人が多い。自宅の近くにバス停が無い、出発時間に縛られるなど、そもそも利用したくてもできない場合もあるだろう。しかし、そうでない人にとっては通勤手段を公共交通に替えて、移動時間を有効活用できることも多い。
「デキるヒトから、はじめよう」通称「デキはじ」では、車から公共交通などに通勤を変えることを実践しようとするビジネスパーソンへのインタビュー記事が掲載されている。「“デキはじ”で取り上げたビジネスパーソンの中には、WEBエンジニアや飲食、サービス業など熱心に仕事をすることで生活が不規則になりがちな人もいます。そういう人達に公共交通を使った通勤を試してもらうのはすごく価値があることだと思います。意外とこういった方々は“頭の切り替えができる”、“通勤時間が決まっている=仕事の切り上げが習慣化される”と感じているようで、すごく新しい視点だと思いましたね」。(デキはじの担当者)
公共交通を使うことで普段車を運転している時と違い両手が空いた状態になるため、移動時間を活用して仕事のスケジュール確認をしたり、情報収集したり、時刻を意識して仕事を進められることで、規則正しいビジネススタイルを構築することもできる。
また、移動時間に漫画を読んだり、動画を観たり、車を運転している時にはできないことが忙しいビジネスパーソンの息抜きの時間にもなる。ほかにも公共交通を使うことで歩く時間が増えるため、適度な運動で健康促進にも繋がるなどメリットを挙げると意外にも多いと感じる。
取材に応じてくれた新潟市のデキはじ担当者も、コストの面などを考え車を持たないという選択肢に至ったという。「私は今、車を持っていないので、意識して歩くようにしているのですが、健康面だけでなく集中力が高まり、頭がシャキッとするような感覚があります。マイカー利用に比べ、使わない選択のほうが私にはメリットが多かったんです」。(新潟市のデキはじ担当者)
もちろん、様々な事情からマイカーで移動しなければいけない人はいる。デキはじの本質は「移動を賢くしよう」というもので、いきなり全ての通勤を公共交通に、というものではなく、マイカーが便利であることは分かった上で「できる人から」公共交通を使おう、というのがコンセプトなのである。
現在デキはじでは、新潟市が推進するモビリティ・マネジメント(過度なマイカー利用から適切な交通手段を活用し、個人や組織・地域の移動状況が社会にも個人にも望ましい方向へ自発的に変化することを促す取り組み)に賛同し、市が行うアンケートへの協力や、社員に対する通勤形態シフトの声掛けなど、小さなことからモビリティ・マネジメントに取り組めるサポーター企業を募集している。詳しくは新潟市公式サイトをチェック。
【関連リンク】
「デキるヒトから、はじめよう」公式サイト
https://dekihaji.com/
新潟市公式サイト
https://www.city.niigata.lg.jp/kurashi/doro/kotsu/mm/supporter.html
デキるヒトから、はじめようYouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Ba9S16va_jc
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