「部分開通は市内の皆さんの悲願」水原バイパスの一部区間(百津から下黒瀬間)が開通、記念式典が阿賀野市で開催
国土交通省北陸地方整備局新潟国道事務所は4日、新潟県阿賀野市にある京ヶ瀬屋内運動場で「国道49号線水原バイパス」の一部区間(百津から下黒瀬間)が開通することを祝しての開通記念式典と、道の駅「あがの」の完成式典を執り行った。
今回、一部開通した区間は、阿賀野市下黒瀬から阿賀野市百津までの区間5.4キロメートル。残りの阿賀野市百津から阿賀野市寺社までの区間2.7キロメートルおよび車線数の増加に関しては、今後、4年以内に整備を進めて、全線開通を目指しているという。
国道49号線は太平洋側と日本海側を結ぶ主要幹線であるとともに、阿賀野市・阿賀町と新潟市との交流を支える重要な役割を担っている。しかし、阿賀野市の市街地を通過するので道路幅が狭く、1日約2万台の交通量があるほか、大型車の通行もあり、交通混雑や交通事故などが発生している。また、自動車交通による交通騒音などの生活環境に与える影響が問題となっていた。
そこで、それらの解消を目的に立ち上がった事業が、今回、区間の一部が開通となった「一般国道49号線水原バイパス」。平成12年度に事業採択され、平成17年度に工事の着手が始まった。その後、整備が勧められ4日に一部開通した。
水原バイパスの主な整備効果としては、慢性的な渋滞の解消、混雑する市街地を回避することで、通勤時間が短縮され、冬期の安全性の確保および通過時間の短縮などが期待されている。同時に、直近の3年間で累計進出企業数が1.3倍増加した新潟県営東部産業団地へのアクセスが向上し、地域産業の発展と物流を支援するという効果がある。
開通記念式典に出席した、阿賀野市の田中清喜市長は、「今回の部分開通は市内の皆さんの悲願であり、生活環境の改善、利便性の向上などの地域経済の活性化や、さらには救急搬送などの地域医療対策の向上に期待が寄せられている。今後、ますますの街の活性化に弾みがつくものと期待している」と挨拶した。
来賓として出席した、自民党の小林一大参議員は、「地域の皆さんと一緒になって、今後はこの道路や道の駅『あがの』を利用した町づくりのために知恵を絞って、力を合わせることが極めて重要になってくると思う。私も皆さんと力をあわせて頑張りたいと思う」と話した。
式典では、地元の表現者たちで構成される「下黒瀬神楽保存会」による「下黒瀬神楽舞」が披露されたほか、「心鼓夢」による「屋台ばやし」が披露され、会場を盛り上げた。また、一部開通と道の駅「あがの」の完成を祝して、来賓者と関係者によるテープカットとくす玉割りなどが執り行われた。その後、関係者を乗せた大型バスなどが現地に移動し、車両パレードを敢行した。