ベトナムからの視察団が新潟県三条市で工場や大学を見学

訪問団の代表へ、燕三条製品を贈る三条市の滝沢亮市長(写真右)

ベトナム地方政府幹部による訪問団は6日、新潟県三条市内のオープンファクトリーや、三条市立大学を視察し、同市の地場産業や人材育成の取り組みなどの説明を受けた。

今回新潟県を訪れたのは、ベトナム内務省の地方自治研修プログラムを受ける訪問団。新潟県入りの直前まで政策研究大学院大学(東京都)で地方自治などの研修を受け、新潟入り初日の5日には、県の佐久間豊副知事を表敬訪問した。

6日朝から三条市を訪れた一団は、燕三条地場産業振興センターを視察。その後、株式会社マルト長谷川工作所と株式会社タダフサのオープンファクトリーを通じ、金属加工業の一大集積地である同地への理解を深めた。

その後、一団は2021年に開学したばかりの三条市立大学を訪問。アハメド・シャハリアル学長が同大学の特徴である地域連携と、工学と経営の融合について解説した。また、三条市内の企業が中心となってベトナムのバリア=ブンタウ省で進めている、ODA(政府開発援助)事業についても説明した。

ODA事業の解説

三条市の滝沢亮市長は「今年10月には私自身もベトナムを訪れ、バリア=ブンタウ省の職業訓練校を視察した。企業と連携した数ヶ月に渡る実地研修を行い、地域をあげて学生から選ばれる学校を目指していると聞いた。三条市立大学は燕三条地域の知の拠点。将来的には、バリア=ブンタウ省の職業訓練校と交換留学や共同研究を行い、両校の相互的な学びにつながる可能性に期待している。両地域の経済と産業が発展していくことを願っている」と挨拶した。

視察の代表団長は「燕三条というブランドを世界に紹介する努力を聞き、感激した。市と企業の方々の努力が世界につながるものだと思う」と話していた。

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