村上市に「スツール」寄贈〜あぽろん【村上新聞】
新潟県内各地で楽器店や練習スタジオ、音楽スクールなどを広く展開している「あぽろん」(新潟市)=本間洋一社長=が4日、村上市に対し高さ調整や携行が可能なスツール30脚を寄贈した。
様々なアイデアで役立てて
来庁したのは、同社の営業部長、太田文章さん(42)と、イオンモール新発田店に勤務する岸広美さん(25)の村上市出身の2人。スツールは、災害時などに避難所等で使用するなど、様々な使い方で役立ててほしいと、太田さんから高橋邦芳市長へ手渡し。受け取った高橋市長は「一昨年、山北地区では地震のため、住民のみなさんは大変な思いをされた。段ボールベッドなども活用したが、具体的なことは臨機応変に対応しなければならない」とし、「いただいた可搬性の良いスツールは、有効に活用させていただく」と応えていた。
避難所の様子をヒントに
寄贈は、太田さんが山形県沖地震で震度6強を観測した府屋出身であることから、家族から避難所の様子などを聞き、何とか地元の役に立ちたいと実現したもの。同社が輸入するスツールは、本体重量約1㌔㌘で耐加重120㌔㌘、7~45㌢㍍まで12段階で高さ調整が可能な“ミニマックススツール”という製品。もともと楽器演奏用に仕入れたが、アウトドアやスポーツ観戦といったレジャーをはじめ、災害への備えや日常的な使用など、使い勝手の良さからどんどん用途が広がりを見せている。
寄贈を受けた同市では、各公民館などに配布。災害時等の避難所備品はもとより、立ったり座ったりが負担になる高齢者が日常的に使用するなどの活用を予定しているという。
あぽろんは、新潟店、長岡店、三条店、イオン新潟西店、イオンモール新発田店、新潟駅南店の6店舗を展開。楽器の販売、修理、メンテナンス、買い取りなどのほか、各種音楽教室も運営しており、楽器ファンのニッチな要望に細かく応える“ちょっと面白い”サービスは、県内だけでなく県外にもファンが多い。
村上新聞2021年3月7日号