【独自】これまでにない全国規模、新潟県柏崎市や上越市でロケをした映画「天上の花」が17日から高田世界館(新潟県上越市)で4週間上映
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上越市の旧今井染物屋での場面カット(高田世界館提供)
新潟県が映画のロケ地に……。映画「天上の花」が9日から全国ロードショーされているが、17日からは新潟県上越市の高田世界館で4週間にわたり上映される。17日には同映画の主演の入山法子氏とプロデューサーの小林三四郎氏が高田世界館で舞台挨拶する。新潟県上越市も高田世界館の上映に後援する。
小林氏の出身地である新潟県柏崎市がロケ地の中心だが、新潟県上越市の有間川駅、旧今井染物屋、旧師団長官舎などでも4日間撮影され、主要キャストとして、俳優の東出昌大氏がこのほど高田世界館へ撮影に訪れた。
映画「天上の花」の公式ホームページによると、萩原朔太郎の娘である萩原葉子氏の同名小説「天上の花―三好達治抄―」が、1966年の発表から56年の時を経てついに映画化された。脚本を担当したのは五藤さや香氏と、これまで多数の脚本賞を獲得してきた荒井晴彦氏。
監督は、4時間超の大長編「いぬむこいり」(2017年)で話題をさらった片嶋一貴氏。達治を演じるのは唯一無二の存在感を放つ東出昌大氏、朔太郎の妹・慶子には、新たな境地を切り拓く入山法子氏、朔太郎には独特の風格を持つ吹越満氏、詩人・佐藤春夫を演ずるのは「YAWARA!」「20世紀少年」などで世界的人気の漫画家・浦沢直樹氏、そして原作者を母に持つ萩原朔美氏に加え、近年舞台でも活躍し、輝きを増す有森也実氏も出演する。同作は、戦争の時代に翻弄されつつ、詩と愛に葛藤しながら、懸命に生きた者たちへの鎮魂歌だという。
高田世界館の上野迪音(みちなり)支配人は、「映画の時代設定は太平洋戦争中。上越市高田は江戸時代から続く街であり、歴史的な建造物もある。あまり手を加えずに歴史感を出せるということでロケ地に選ばれた。有名俳優を起用した映画として全国規模で公開されているので、柏崎市や高田のPRにもなる。上越市の風光明媚な場所や歴史的建造物に光が当たっている作品になるので、これを機に高田が文化的な街だということを再発見してもらいたい。高田にある『旧今井染物屋』での写真が本作のアイキャッチ(表紙)として使われており、全国規模の作品でそのような例はこれまでにない」と話していた。
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高田世界館を訪れた東出東出昌大氏(右)と片嶋一貴監督(左)(高田世界館提供)
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新潟県上越市の有間川駅での場面カット(高田世界館提供)
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17日に高田世界館で舞台挨拶する女優の入山法子氏(高田世界館提供)
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高田世界館(新潟県上越市)
(文・梅川康輝)