「まずは自分が上手くいくイメージをしてほしい」中央大学の牧俊夫理事による特別講演が開志専門職大学米山キャンパスで開催
NSGグループ学校法人 新潟総合学院 開志専門職大学(新潟市中央区)は17日、開志専門職大学米山キャンパス(新潟市中央区)内の情報学部講義「トップランナー研究」にて、中央大学(東京都)の牧俊夫理事による特別講演を開催した。
牧理事は、KDDI株式会社(東京都)の元執行役員で、株式会社ジュピターテレコム(東京都)の前社長・会長などを歴任してきた。
1979年に中央大学経済学部を卒業後、建設機械メーカーに入社し、海外営業に従事。1985年のプラザ合意の影響で大幅な円高となったことがきっかけで転職を決意。自動車電話会社IDO(現KDDI)に入社し、中部地区の事業立ち上げた。
2000年10月1日、第二電電株式会社(DDI)と「ケイディディ株式会社(KDD)」、そして牧理事が当時所属していた「日本移動通信株式会社(IDO)」の3社が合併。2001年に携帯電話の商品企画をする部署へ異動し、執行役員を務めた。その後、固定通信部門の事業本部長を歴任した。2011年にはKDDIの商品企画本部長として、「iPhone」を導入した。
現在は中央大学の理事をはじめ、株式会社メディアシーク(東京都)の社外監査役を務めるなど多方面で活躍している。
自身の経歴を語る中で、牧理事は上記に挙げた3社の合併時自身の立ち回りについての話の中で、「自分は目立つために仕事をしていたわけではないが、思ったことは思った人に言おうというのが当時の心境だった。誰であろうとこういうやり方をしていたら良くないと伝え、その後、提案をしていた」と話した。
続けて、「反感を買うこともあったが、泥の中で泳いでいき、自分に負荷をかけていくと腕力が付いてくる。そうすると、いい加減なことを言っていると相手にされなくなるし、言ったことを実現しようと思う。それが自分のパワーだと思う」と語った。
今回の授業「トップランナー研究」では、開志専門職大学の学生に向けて、「成熟社会の先にあるもの」と題し、日本のインターネット黎明期から牧理事が、最前線で深く関わってきた情報インフラの歴史を説明するとともに、今後、日本社会が直面すると予想される社会問題について解説し、諸問題に対するICT(情報通信技術)の活用方法などについての解説を行った。
一方で、デジタル技術の説明だけではなく、自身の半生を振り返りながら、開志専門職大学に在学する学生に向けて、「DX(デジタルトランスフォーメーション)時代の仕事のコツ」と題し、取り組む仕事に対する考え方や心構えを語った。
講義後、開志専門職大学の学生が「自分の進んでいく方向をどのように決めるべきだと思いますか」という問いに対し、牧理事は「まずは自分が上手くいくイメージをしてほしい。こういうやり方をしたら上手くいくのではないかと。仕事って、『楽しいことをやりたい』に変えていければ、すごい会社になる」と答えた。
特別講演後に牧理事に感想を聞くと、「(学生たちは)熱心に聞いてくれていた印象だった。ある程度、人生の目的を持ってここ(開志専門職大学)に来ている人が多いのかなと感じた」と話した。続けて、「若いということは可能性があるということ。世の中は今変化している。その変化を起こす側の人だと思っているので、ぜひ可能性を活かしてほしい」と語った。
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