高田家住宅 登録有形文化財へ 2021年3月19日【(株)佐渡テレビジョン】
19日、国の文化審議会が開催され、佐渡市相川地区にある高田家住宅が登録有形文化財に登録するよう文部科学大臣に答申されました。
今回登録の対象になったのは相川地区の大工町にある高田家住宅の主屋と土蔵に門および塀の3件です。
それぞれの建築年代は主屋が明治2年、土蔵が昭和7年、門および塀は明治前期とされています。
高田家住宅は、この地区では数少ない年代が明確な町屋建築です。
間口が狭く短冊状に割られた当地の一般的な家屋とは異なり、間口およそ48.8メートル、奥行およそ45.8メートルの広大な屋敷を構えています。
鉱山経営にも関わったとされる高田家は、明治に入ると漢方薬の製造を始めていて主屋には増築された薬品製造所も含まれます。
明治初頭の大規模な町屋の形式とともに近代から現代にかけての製薬産業を伝える全国的な稀有な建物として高い評価を受けました。また、土蔵や門及び塀も鉱山町相川の歴史の一面を語るものとして貴重な存在となっています。
この答申に対し、渡辺竜五佐渡市長は相川の重要文化的景観内に所在する建物でもあることから世界遺産登録に向けて大きな励みになるとコメントしています。
登録は、答申後に行われる官報告示で正式決定します。