新潟県糸魚川市の地すべりで糸魚川市が2回目の避難者説明会を開催、無料路線バス定期券を発行

説明会の様子

新潟県糸魚川市は22日、今月4日未明に来海沢地区で発生した地すべりに関する2回目の避難者説明会を避難場所となっている糸魚川市の温泉旅館・権現荘で開いた。

説明会では糸魚川市の米田徹市長や、糸魚川地域振興局の担当者、糸魚川市消防本部の小林正広消防長らが避難者約20人に対して現在の災害現場の状況などを説明した。米田市長は冒頭の挨拶で、「雪が解けて全貌が見えてきたが、時間がかかると思う。1日も早く復旧するように進めていく」と話した。

糸魚川市の米田徹市長

糸魚川地域振興局の担当者は県の工事状況について、「雪解けが進み、雪が少なくなっている。土砂は水を含み、柔らかい状態だ。県道の土砂は埋まった150mのうち75mが完了した。設置しているコンクリートは重さ2トンのものを1,300個、高さ4m長さ6mを設置した。また、ワイヤーは3か所設置し、地すべりでワイヤーが切れると警報器がなる仕組みだ」と話した。

小林消防長は避難生活の見込みについて、「今月中に専門家による調査が現地に入る。その結果を踏まえて、できるだけ早く避難者説明会を開きたい。権現荘には3月31日を過ぎてもいることができる。一時的な帰宅は可能かもしれないが、戻るのはもう少し先になるだろう。避難生活は長くなると思う」と話した。

糸魚川市消防本部の小林正広消防長

権現荘への避難は当初3月末までとされており、順次市営住宅へ入居する方向だったが、避難勧告が長引く見通しで避難住民も市営住宅への入居に慎重なため、権現荘での避難期限を4月以降も延長することになった。

また、糸魚川市の担当者から、被災者支援として無料の路線バス定期券「糸魚川おでかけパス」の説明があった。具体的には、来海沢地区の地すべり災害により、避難勧告が発令された範囲に住んでいた避難者を対象に、糸魚川市内の路線バスが乗り放題となる定期券(1か月または6か月)を無料で発行するというもの。申請書の提出と、本人確認できる書類の提示で申請することができる。

また、糸魚川市立青海小学校の6年生児童から復興を願うメッセージをもらったと報告された。なお、23日午後7時から糸魚川市西海地区公民館でも同様の避難者説明会が行われる。

青海小児童のメッセージ

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