【独自】「Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-」のオフィシャルパートナー企業株式会社髙儀(新潟県三条市)、アニメ業界との架け橋へ
アニメプロデューサーへのインタビューも併せてご覧ください ↓
【独自】アニメPに聴く「Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-」と「三条市」の関係と経緯、パートナー企業との出逢い
三条市を舞台にしたオリジナルTVアニメ「Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-」(以下 アニメDIY)、そのオフィシャルパートナー企業が、創業約150年で建築用工具、家庭用工具、電動工具、DIY用品等の企画・製造及び販売を行う株式会社髙儀(新潟県三条市)だ。
アニメDIYは、家具などを自分の手で作ったり、修理したりする「DIY」を題材に、主人公である「結愛 せるふ」をはじめとする「DIY部」に所属する個性豊かな女子高生たちの「DIY」を通じた心の交流などを描くアニメ作品。
本作魅力は個性豊かなキャラクターが繰り広げる物語だけではなく、作中でDIYを実施する際に使用される「工具」も主人公である。緻密に作り込まれた工具の描写はファンからの評価も高く、アニメDIYを語る際にも欠かせない要素となっている。
髙儀は、そのもう一つの主人公である「工具」の描写に対し、モデルとなった製品の提供や、専門的な知識を制作陣へ提供するなど、全面的なバックアップを行った。
アニメDIYについて、髙儀の髙橋竜也代表取締役社長と、アニメDIYの担当者である竹田紘子営業企画グループ主任に話を聞いてきた。
アニメDIYを視聴して
髙橋代表は、「最初はゆっくりとした日常系のアニメだと思っていたが、きっちりとストーリーがあって、次が楽しみなるような作りをしている。それと、女子高生がややごつい工具を持っているところのアンマッチ感が良いと思う」と語った。
また、アニメ作中での工具の描写については、「世の中には、リアルタッチのアニメなど色々ある。(アニメDIYは)ふわっとした特徴のあるタッチの絵なので、機械とのギャップがあって良いと思う」と話す。
続けて、「(作中の工具の描写)工具の音などもリアルに録音されたものを使っているので、すごくリアルで良いと感じる」と語った。
オフィシャルパートナーになった経緯
髙橋代表によると、オフィシャルパートナーになったきっかけは「『JAPAN DIY HOMECENTER SHOW』という毎年8月に開催している展示会」だった。「実は、うちはしばらく出展していなかったが、DIYの話が出る前の年から、再び参加していた。どうせ出るなら大きなブースを出して、ユーザーの人やバイヤーの人にアピールしようとしていた時、たまたまアニメDIYを制作するエイベックスピクチャーズ(東京都)の目にとまって、話が来たという流れで始まった」。
最初にアニメDIYの話を聞いた時の印象について髙橋代表は、「最初は『えっ』という感じだった」と笑いながら話した。そして、「アニメのスポンサーについてのイメージが湧かなかったし、当然初めての経験。色々説明も聞いたが、『どうジャッジしたらいいかわからなかった』というのが本音」と振り返る。
続けて、「やるかやらないかの基準すら、何を基準にしていいかわからなかった。その後、悩みながらも、自社への効果がどの程度かもわからなかったが、とりあえず『やってみるか』という気持ちでスタートした。アニメに出たからといって、『急に売り上げがポンと跳ね上がるということではないのだろうな』ということは承知していた」と話した。
さらに、「もともとアニメを見ていた人たちが、改めて実際のDIYのことについて知ってもらったり、元々DIYをしていた人が、DIYのアニメが出ると知ったりだとか。三条市が舞台ということで見てもらったり、子どもさんが『DIY楽しそうだな』と思ってくれたりすれば、すぐには利益につながらないと思うが、DIYや三条市に興味のある人が増えていってもらえば、業界のためにもなるし、地域のためにもなるし、最終的には当社の利益にもなると考えている」と心意気を語った。
アニメ舞台の話を三条市に持ってきた経緯
高橋代表は、「アニメをやるのは決まっている中で、どうせやるなら三条市を舞台にしてほしいというお願いを製作陣にした。そうしたら、候補地の一つに三条市を挙げてくれた。そこで三条市に繋げたら、三条市の担当者が三条市の魅力を色々伝えてくれた。そしたら、製作陣からの高評価があり、決定したというのが経緯だ」と話した。
そこで高橋代表は、アニメ誘致の話をサッカーに例えて、「パスを出して、点を決めてくれたのは三条市さんだ」と語った。
アニメDIYの反響
髙橋代表は、「やっぱり各方面から『(アニメを)見ているよ』という話はある。一部のアニメがすごく好きな取引先様が経営されているホームセンターでは、すぐにアニメの商品を入荷する意思を示してくれたところもある」と話した。
竹田主任は、「売り上げといった話もそうなのですけど、代表の言った「地域活性化」であったり、「DIYの認知を広げる」というところでは、かなり良い効果が出ていると思う。そのあたりの反応は、SNSを見ていると、『今までDIYをしたことのなかった人が(DIYを)やりたくなった』という反応があったりして、興味を持っていただいている人が出ているように思う」と話した。
高橋代表は、「副次的なものだが、社内が盛り上がっていたり、商品を開発した社員や販売している人も盛り上がっている。あとは、我々が設計して、海外の工場に製造委託をしているのだが、委託された海外の製造メーカーさんも、『あの日本のアニメに自分たちの作った商品が出ている』と、すごく喜んでいる」と語った。
作中に登場する「工具」についての注目点
高橋代表は、「多分、DIYをしたことのない人も見ると思うので、DIY工具の入門的なところに注目してほしい。作中でも説明されているが、『こういう便利な道具があって、こういう風に使えばDIYが楽しくなる』というのが伝わればいいなと思っている」と話した。
アニメファンへのメッセージ
「一番は『(実際の)DIYに触れて見てほしい』と伝えたい。作中でも、全然DIYをしてない人がやり始めて楽しんでいるので、まず1回やってみたらDIYの楽しさが伝わると思う。1歩踏み出してほしい」と高橋代表は呼び掛けた。
今後の展開・今後への期待
高橋代表は、「今回、アニメでうちの商品を使ってもらったが、今後、このアニメが資産になっていくと思っている。この先もずっと見てもらえるというところが、すごく価値が高いと思っている。今後はこのアニメを、会社の宣伝としても活用していきたいし、リクルーティングにも使っていきたいと考えている」と話した。
竹田主任は、「(アニメDIYは)今注目を集めているSDGsやサステナブルのように、現代社会との親和性が高いと思う。我々も展示会などのイベントに参加した時にユーザーさんとコミュニケーションが取れればいいなと思っている。アニメという我々が普段過ごしているところと別の業界に触れたので、『架け橋』ではないが、我々の業界とアニメ業界の間のところでコミュニケーションを取ることができたらいいなと考えている」と語った。
(文・撮影 児玉賢太)
【関連リンク】
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