【独自】新潟県三条市を舞台にした「Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-」、市と作品の繋がり、そして『聖地化』へ
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【独自】アニメPに聴く「Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-」と「三条市」の関係と経緯、パートナー企業との出逢い
アニメオフィシャルパートナー企業へのインタビューも併せてご覧ください ↓
【独自】「Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-」のオフィシャルパートナー企業株式会社髙儀(新潟県三条市)、アニメ業界との架け橋へ
オリジナルTVアニメ「Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-」(以下 アニメDIY)のオフィシャルサポーターである新潟県三条市の担当者は、アニメ作中に地元企業株式会社髙儀(新潟県三条市)の工具をモデルにしたDIY工具が登場することを2020年の春ごろに知った。そして、当時まだアニメDIYの舞台設定が決定していないことを知る。
三条市営業戦略室の担当職員は当時を振り返り、「髙儀さんの工具が登場するなら、『舞台は三条市がいいのではないか』と言っていたら、候補地がほかにもあるという話を聞いた。これは大変だと思って、なんとか(アニメ製作陣側に)三条市の魅力を知ってもらい、『この地をアニメの舞台にしたい』と思った」と語る。
アニメDIYのオフィシャルパートナー企業である髙儀を通じ、アニメ製作陣とコンタクトを取った三条市の担当者は、アニメ製作作陣に対し、三条市のプレゼンや実際にアニメのメインスタッフを三条市に向かい入れるなど、三条市の魅力を伝えた。
そして、担当者の熱意が実る。2021年3月25日、制作・舞台が三条市になることをアニメ製作陣が公式に発表。翌3月26日には、三条市側もホームページ上でアニメDIYの舞台が三条市になることを発表した。
2021年4月22日には、三条市内の企業向けにアニメとのコラボ商品が出ることを想定した説明会を開催するなど、三条市の「アニメ聖地化」に向けた取り組みが着々と進行していた。しかし、コロナウイルス感染拡大の影響で行動規制がされるなどの諸事情が重なり、計画は延期を余儀なくされる。
それから、約1年後の2022年の春ごろ。再度、ロケハンをしたいという希望がエイベックスピクチャーズより伝えられ、三条市側の「アニメ聖地化」に向けての取り組みは再始動した。
6月5日、新潟県出身でアニメDIYの主人公「せるふ」の声優・稲垣好さんが「三条凧合戦」にサプライズ登場。さらに、6月23日には、エイベックスピクチャーズによる三条市内の企業向けにコラボ商品の説明会が実施された。
9月18日、「新宿バルト9」(東京都)にてアニメの先行上映・キャストトークが行われると、大勢のファンが会場に足を運び、一般のアニメファンの目に初めてアニメDIYが映し出された。同席した市担当者はその光景を目の当たりにし、本アニメの大ヒットを確信した。
10月5日0時30分、テレビ東京にてアニメの初回放送が放送された。そして、新潟県内での初放送日である9日、三条市は「まちやま」にて「らいぶびゅーいんぐ@まちやま~だれかと・いっしょに見ると・良いこといっぱい~」を開催し、来場した124人のファンがアニメDIYを観賞した。また、イベント内で三条市は、DIYの声優で構成されるグループ「潟女DIY部‼」を「三条ふるさとDIY(だいすき・いろんなこと・やってみよう)大使」に任命。
三条市の公式観光サイト内には、「三条アニメ聖地巡礼ナビ」が開設されており、アニメ劇中に登場した三条市内のスポットなどがアニメシーンのカットとともに紹介されている。
三条市営業戦略室のアニメDIY担当職員は今後の展開について、「今後は地域の一体感という意味で、アニメの『聖地化』であったり、オフィシャルパートナーである高儀さんや、実際の聖地である一ノ木戸商店街などの方々と一緒になって盛り上げていくことが大事だと思う。今は聖地巡礼に訪れる方の数はそこまで多くないが、今後は大勢のファンが当市を訪れるという状況になったときに何かを始めても遅いと思う。機を逸しないようにしていきたい」とコメントした。
今後の狙いを聞くと、「(アニメDIYの放送が)終わって終わりではない。ものづくりのまちである三条には、DIYをはじめとする金属加工もある。これは『三条市のアイデンティティ』だ。そういった部分は、今回のアニメをきっかけにさらにアピールされて、洗練されていくと思う」と話した。
続けて、「アニメDIYには地域が実際に出ている。我々には当たり前の日常だが、アニメを観る人にとっては、『聖地』になる。我々の価値観とはまた違う価値が持てるというのは、地域全体の底上げになるのではないかと思う」と語った。
担当者の「推しキャラ」を聞くと、「主人公のせるふちゃんですね。あの人間性に癒されている」と話し、さらに別の担当者に推しキャラを聞くと、「しーちゃんですね。興味のあることに対して、まっすぐなところがいい。それと1人だけ体術を使っているところが、ほかのキャラとは違うところで好きですね」と楽しそうに語った。
三条市の滝沢亮市長にアニメDIYの話を聞くと、「丁寧に作っていただいているアニメだと感じている。仙台と関東からわざわざDIYグッズを買いに来てくれたという話も聞いている。SNSをチェックすると、『DIYを観たから三条に来てみた』という投稿もあり、三条の『アニメ聖地化』が進んでいて嬉しい」と話した。
続けて、今後の話 を聞くと、「(アニメDIYの)『聖地巡礼』をきっかけにした取り組みを継続していきたい。(アニメDIYの関係者と)さらに連携も深めなければいけないと思う。『アニメファンを核とした観光コンテンツづくり』を考えるきっかけにしなければいけない。これからも、もっと情報発信をしていこうと思う」と語った。ちなみに、滝沢市長の推しキャラは「ぷりんちゃん」だという。
今後も「アニメ聖地化」に取り組む、「三条市」に注目だ。
(文・児玉賢太)
【関連リンク】
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