「今年はわたし達の年よ」悠久山小動物園のウサギ、健やかに 同園管理員・五十嵐伸吾さんから話を聞いてみた
新しい年を迎えた。元旦を迎える経験はいくつになっても実に清々しいものである。
さて、暦によると今年の十干は「癸(みずのと)」、十二支は「卯(うさぎ)」となっている。そこで、ウサギを飼育している悠久山小動物園(長岡市御山町)の管理員・五十嵐伸吾さん(62歳)からお話を伺った。
同園では現在、耳の垂れているポーランドロップといわれているウサギが4匹、ミックスが2匹、併せて6匹が飼育されている。中でもミックスのグレ♀は2017年4月生まれで、5歳9ヶ月の最年長である。
野生のウサギは常に肉食動物に捕食されるリスクが高く、自然界では、緊張感によるストレスのせいか、2~3年ほどの短命である一方、品種改良され人の手によって飼育されているものの寿命は6~8年長く、個体によっては、13年ほど生きるという。動物の寿命の長さは、やはり環境による要因も大きいようである。
1951年、新潟県内で初の総合博物館として、悠久山に長岡市立科学博物館が開館した。その際、動物の生体展示として小動物を展示したのが同園のはじまりである。博物館そのものは、その後、柳原町、幸町へと移転していったが、生体展示の施設だけは当初の地に留まった。これまで、タヌキ、キツネ、ツキノワグマなど人間と共存する動物たちを中心に飼育展示されてきたという。1993年には大規模な改修工事が行われ、その際に、「悠久山小動物園」という名称が定着した。現在、同園の目玉の一つとなっている猿山も新たに新設され、現在では大きな群れとなり入園者を楽しませている。現在は8名の職員が、365日交代勤務で動物たちの世話に当たっている。年間で大体5万5000人前後の入園者があるという。
今年の干支がウサギであることにちなんで、当園では、昨年12月から、来園者がウサギを抱きかかえながら写真を撮ることができるサービスを始めた。撮影された写真は年賀状やSNSなどの写真に利用されている。
新型ウィルス禍の影響などで、外出を控えたりなどする市民が増えた中、2022年は比較的制限が緩和され、市民の野外活動も多くなってきた。昨年は過去2年間で最も多くの保育園や幼稚園の見学や、小・中学校の野外活動などに利用された。「来年も感染症対策をしっかりした上で、当園にきてほしい」と、五十嵐さんは呼びかける。
2023年は悠久山小動物園のウサギたちのように、元気に、そして大きく飛躍できる年にしたいものである。
長岡市悠久山小動物園
長岡市悠久山小動物園公式Twitter