【妻有新聞】超党派『百合の会』、市民生活第一に 十日町市女性市議グループ 市議2割超の女性割合、県内有数、新グループに期待

2021年5月市議選後、太田裕子氏退任で集まった女性市議5人(2021年6月、左から嶋村真友子氏、富井春美氏、水落静子氏、宮沢幸子氏、太田氏、大嶋由紀子氏、市内で)

新潟県内でも有数の女性議員の割合を持つ十日町市議会。定数24人のうち女性市議は5人、それも自民・公明・共産と文字通り「超党派」の多彩なメンバー。その女性市議5人が昨年末、勉強グループ『百合の会』を立ち上げた。百合は十日町市の花。世話役で公明党の宮沢幸子副議長は「百人の人に会い、話を聞き、その思いを私たちが市政に反映させる取り組みをする。そんな思いからの名前です」と話す。

とかく市議会は政党で色分けしがちだが、この『百合の会』は「市民生活が第一。この視点で一致している」と文字通り超党派グループで活動し、特に市人口の半分以上を占める「女性の視点」も市政に反映したいと、市民生活者の視点を大切にグループ活動をスタートさせた。

結成のきっかけは一昨年、任期満了で退任した太田裕子前市議の送別会を新旧女性市議だけで行った時。「それぞれアンテナが異なり、お互い知らないことをざっくばらんに色々な話ができた、とても有意義な時間だった」。今まで女性議員だけで集まる機会はなかったが、それから情報共有の場を作るようになった。宮沢副議長は「考えも立場も年代もそれぞれ違うから良いんです。この5人なら偏りを調整できる、メンバー全員が自分が代表だと思って活動しています。市という船を前に進める実りのある議論をして行きたい」と今後の女性の会の活躍に期待を話している。

先月22日、『百合の会』は関口市長と初の懇談会を持った。会は非公開だったが「常任委員会などではみだした部分や女性視点から見える暮らしや子育てに密着する問題などを話す機会」になったとメンバーは話す。市長には日頃の住民相談から寄せられた「子育て政策や女性活躍推進について」や「県下トップクラスの子育て政策にも関わらず人口減少に歯止めがかからない現状を解決するために現在の事業をブラッシュアップし今一歩踏み込んだオンリーワンの政策を望む」要望書を手渡した。

総務省が2022年発表の新潟県内市町村女性議員割合平均値は13・7%。見附市が最多で17人中4人(23・5%)、次いで妙高市18人中4人(22・2%)、上越市32人中7人(21・9%)。十日町市は県内5番目となる20・8%で24人中5人と県内でも女性議員数の割合が高い。

『百合の会』メンバーは市議会議席順で嶋村真友子氏(無所属、42)富井春美氏(共産、67)水落静子氏(無所属、63)大嶋由紀子氏(無所属、49)宮沢幸子氏(公明、64)の5人。政党も会派も思想もさまざまだが「市議としてまずは市民のことを第一に考える」共通の思いを活動の柱に据えている。

妻有新聞 2023(令和5)年1月7日号】

 

 

 

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