新潟県三条市、「ものづくりのまちの未来を創る」新たな経済ビジョンを策定

新潟県三条市の滝沢亮市長は12日に定例記者会見を開き、昨年7月から検討組織を立ち上げ制作を進めてきた、市の新しい経済ビジョンを発表した。計画期間は、市の総合計画に合わせ、2028年度までの6年間。

三条市では2022年7月、世界経済の潮流の変化に合わせた戦略を策定するために産官学による検討組織「三条市未来経済協創タスクフォース」を設置。併せて、地場産業における人材確保や育成関連方策を議論する「雇用競争力強化ワーキンググループ」をタスクフォース内部に置いてビジョン策定への検討を進めてきた。

同検討を経て12日に発表した経済ビジョンは、戦略のコンセプトに「“不易流行”のものづくりによる生産性の向上の実現」と「持続的成長のためのウェルビーイングの実現」の2つを据え、生産性の向上とウェルビーイングの向上の循環により相互に向上しあうことを目指す。

重点的取り組みとしては「ものづくり産業の高付加価値化と新事業創出」「生産性向上の推進」「産業基盤の安定化、強靱化」「未来志向の人材戦略」の4つの戦略を挙げる。計画期間の終わりとなる2028年度には、経済指標として1人あたり付加価値額785万円(2019年比10.1%増)、1人あたり雇用者報酬は463万円(同10.1%増)を目指す。

新潟県三条市の滝沢亮市長

掲げられたビジョンは「よくつくる、よくいきる 〜豊かにいきいきと働き、技術力を基軸に時代とともに進化し続けるものづくりのまち〜」

また新年度の予算編成時期であることも絡め、さっそく新年度から「すべてでははないが、戦略に基づいていくつか実行していく。経営資源の集約化や事業承継の推進、雇用労働環境の改善、採用力強化に向けた情報発信強化などに力を入れていこうと考えている」という(滝沢市長)。

今後、戦略を基にアクションプランを策定し、具体的な取り組みを実施する。また、2月下旬には、経済団体や市内企業向けにカンファレンスを開催しビジョンを解説する予定。

 

【関連記事】
新潟県三条市が2022年度当初予算を発表、産官学からなる「三条市未来経済協創タスクフォース」創設や広報官の全国公募などを公表(2022年2月17日)

 

 

こんな記事も

 

── にいがた経済新聞アプリ 配信中 ──

にいがた経済新聞は、気になった記事を登録できるお気に入り機能や、速報などの重要な記事を見逃さないプッシュ通知機能がついた専用アプリでもご覧いただけます。 読者の皆様により快適にご利用いただけるよう、今後も随時改善を行っていく予定です。

↓アプリのダウンロードは下のリンクから!↓