「人口の奪い合いからは何も生まれない」新潟県内の市長が一堂に会す新春市長会総会が開催
新潟県市長会は12日、ホテルイタリア軒(新潟市中央区)で、「令和5年新春市長会総会」を執り行った。
新潟県市長会は、新潟県内の20市で構成し、各市の連絡協調を図り、市政の運営に必要な事項を研究協議し、市政の円滑な運営と進展を期することを目的として結成されている。
総会の冒頭、新潟県市長会の会長を務める新発田市の二階堂馨市長は、「今年は地方統一選という事もあり、ある意味、今年も選挙イヤーといえる。私どもの地方都市の10年前というのは、都市間競争という中で、人口の奪い合いがある意味おこなわれていた。その結果、どこが勝ち組かと問われれば、どこも勝ち組は生まれなかった。つまり、都市間競争や都市における人口の奪い合いからは何も生まれないということは、10年経って、私たちは身をもって知ったと思う。これからは、ワンカントリーではなく、ワンエリア。そういう生き残り方が極めて重要な位置を占めてくる」と快活な口調で話した。
続いて、村上市内の養鶏場において高病原性鳥インフルエンザの陽性が確認された件に関して、村上市の高橋邦芳市長が総会内で「殺処分の現場は想像以上に大変な状況になっている。従事されている人は相当なストレスがあると思っている。そこで、派遣職員さんが戻ってきたら、精神的なケアと肉体的なケアを十二分に対応してほしい」と殺処分の現場を伝えた。
そして、前回の新潟県市長会の総会後に行われた市長選で当選した市長が紹介された。
10月23日の新潟市長選で再選を果たした新潟市の中原八一市長は、「新潟市民の皆様の支持を得て、再び、重責を担わせていただくことになった。『選ばれる都市 新潟市』を目指して、精一杯努力していく」と挨拶した。
10月30日の妙高市長選で初当選を果たした妙高市の城戸陽二市長は、「10月30日に初当選という形になったが、赴任したのは11月25日からという事で、ここまで約1カ月あまりになる。首長という重責の場所に座らせてもらって、改めて、市民の皆さんの安心安全を守るために精進していきたいと思っている」と語った。
11月13日に初当選を果たした小千谷市の宮崎悦男市長は、「県議を32年務めさせてもらって、小千谷に戻り、市長として仕事を始めさせていただいた。これからの時代は1つの自治体だけではなくて、自治体同士が連携を図り、地域医療だったり、観光だったり、環境政策など、手を出し合って、ともに高め合っていく時代だと思う」と意気込みを話した。