「あらゆる施策を総動員して取り組んでいく必要がある」新潟市の中原八一市長が市の人口減少問題に言及
新潟市の中原市長は13日に記者会見を開き、新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの感染拡大などについて言及するとともに、「年末年始の新潟市内の様子を振り返ると、帰省の動きも活発になり、初売りが大幅な賑わいを見せるなど、社会経済活動は着実に動いている。しかし、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せていないことに加え、ロシアのウクライナ侵攻を背景とした原材料価格やエネルギー価格の高騰など、市民生活や経済活動は引き続き、予断を許さない状況となっている」と語った。
続けて、「一方で、これまでのコロナ禍や物価高の中で着実に進めてきた努力が実を結び始めている。『にいがた2㎞』エリア圏内で出始めている再開発の動きに連動するように、企業の進出も過去に例をみないほど増えているので、この流れをさらに確実なものにするよう努めたい」と話した。
中原市長は5月に開催される「G7新潟財務大臣・中央銀行総裁会議」の話題にも触れると、この機会に新潟の魅力を世界に向けて発信できるよう努めると意気込みを語った。
去年、新潟市長に再選を果たした中原市長は、「2期目のスタートにあたり、都市と田園が調和し、暮らしやすいという本来の強みも最大限に活かし、『選ばれる都市 新潟市』の実現に向けて取り組んでいく」と話した。
中原市長が進める「にいがた2㎞」の狙いについて問われると、「新潟駅が60年ぶりにリニューアルされることを契機に、駅・万代・古町を繋いで活性化させていこうと着想した。古くからある3つの繁華街を相乗効果によって、都心エリア魅力や価値を高めていこうと考えている」と説明した。
一方で、郊外部については、「住み慣れた場所で安心して住み続けて行く事ができるように、都心部と郊外部のバランスの取れたまちづくりを進めていきたいと考えている」とし、さらに、「若者世代を中心に新たな住宅を求める声が非常に多くある。現在、都市計画の線引きの見直しを検討していて、民間の人から25地区について、提案を頂いている状況だ。また、8つの地区で工業用地の造成が進んでおり、企業の進出による新たな雇用が期待される。地域と連携した産業の振興も期待される。これらの動きとあわせて、さらなる工業用地の整備についても検討していきたいと思っている」と語った。
新潟市の人口減少問題については、「高齢化率が高く、若者が市外に出ていってしまっているという状況が人口減少の要因の1つに繋がっていると思う。人口減少については、複数の要因が複雑に絡まっているので一概にはいえないが、何か1つの施策をやってすぐに効果が出てくるものでもない。市民の皆様と民間業者の皆様と連携して、あらゆる施策を総動員して取り組んでいく必要がある」と話した。
中原市長が進める「にいがた2㎞」の活性化と人口減少問題の関係については、「高齢者にとっても、若者の皆さんにとっても、新潟に残って生活していくには『にいがた2㎞』の活性化というのは、極めて大事なことである」と強調した。
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