今年も小正月に「奇祭」むこ投げが開催される 新潟県十日町市松之山で【動画あり】
新潟県十日町市松之山温泉で江戸時代から伝わる小正月行事「むこ投げ・すみ塗り」(むこ投げ・すみ塗り実行委員会主催)が15日、小雨の降るなか、松之山温泉街の薬師堂で行なわれた。志賀春香さん(29歳)と、田口聖子さん(23歳)は地元松之山の出身で姉妹。
「むこ投げ」とは、初婿を松之山温泉にある薬師堂の5メートルほどある崖の上から豪快に投げ落とす行事だが、祝福の意味のほかにも嫁を取られた腹いせに婿を投げるという意味が込められている。
この日は、1年に1回の伝統ある「奇祭」を一目見ようと、アマチュアカメラマンなどの見物客が多く詰めかけていた。
昨年は1組のみの参加だったが、今年は3組の参加があった。昨年6月入籍で新潟県十日町市在住の志賀義明さん(28歳)、春香さん夫婦、昨年3月入籍で新潟県魚沼市在住の田口諒さん(24歳)、聖子さん(23歳)夫婦、昨年4月入籍で埼玉県在住の佐藤亜武さん(27歳)、彩希(26歳)夫婦の3組。
3組とも勢いよく投げられ、雪の上を回転しながら、下まで降りていった。新潟県内では「奇祭」として知られているが、過去には全国的な話題にもなった。以前は芸能人が来たり、テレビの全国放送のバラエティー番組でも放送されたという。
その後に行われた「すみ塗り」では、「賽の神」という神事の灰と雪を混ぜたものを互いの顔に塗りあい、参加者たちはみな顔を真っ黒にして無病息災を願っていた。