米国ボーイング向け設備加工も 航空機向け内装備品加工のエメニクス(新潟県村上市)が破産開始決定
株式会社東京商工リサーチ新潟支店によると、航空機向け内装備品・装飾品組立、加工の株式会社エメニクス(新潟県村上市、設立1995年10月6日、大滝昇社長、従業員48人)は、1月10日付で新潟地裁新発田支部より破産開始決定を受けた。申請代理人は平哲也弁護士(平哲也法律事務所、新潟市中央区関屋)、破産管財人には犬飼善和弁護士(新潟あやめ法律事務所、新発田市中央町3-7-14)が選任された。負債総額は推定2億円。
1985年12月創業、1995年10月に法人化された事業体で、主にボーイングやエアバスの航空機に搭載されるギャレー(厨房設備)やラバトリー(化粧室)の組立や加工を手掛けていた。特に、精密組立や吹付塗装、溶接・接着等の技術に優れ、顧客から品質賞を受賞するなど技術力や品質面の高さには定評があり、2015年9月期は約1億5700万円の売上高を計上していた。
しかし、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛や海外からの入国制限などで航空機産業は厳しい経営環境を強いられ、これに連動する形で当社の業績も低迷し、2022年9月期の売上高は約5000万円に落ち込んでいた模様。また、採算面も悪化し、財務内容も債務超過の状態にあり、受注の先行きにも明るい材料は乏しく、事業継続を断念し、今回の措置となった。
新潟県内における新型コロナウイルス関連破たんは70件目となる。