【新潟県燕市】高校生による地域活動が総務省から表彰、鈴木力市長「教室では学べないこと体験できる」
新潟県燕市の鈴木力市長は27日に定例記者会見を開き、「燕市役所まちあそび部」の取り組みが総務省主催の「ふるさとづくり大賞」において総務大臣表彰を受けたことについて、「10周年の節目に評価され我々としても喜ばしい」とコメントした。
まちあそび部は、燕市が進める「つばめ若者会議」の取り組みのひとつで、燕市内在住または市内の高等学校に通う高校生で構成される組織。地域住民や市職員と協力して、地域の資源を活用した企画に取り組んでおり、これまで市内農園での収穫体験とそれを使ったカレー作りや、大河津分水でのEボートレース大会などを実施してきた。
鈴木市長は会見の中、若者会議の発足から今年でちょうど10周年となることにも触れ「この節目の年に、若者会議のなかでも今一番活躍している子たちが受賞したということで、我々としても喜ばしい」と述べた。
受賞理由などについては、10日に開催される表彰式(東京都内で開催)で発表されるが、鈴木市長は「高校生の年代は、都会や華やかな賑わいに憧れるものだが、地域の中に入って魅力を探し人と話す中で気づきを得て、地元への定着に結びつく。少子高齢化と地方からの人口流出が進む中で、一つの解決策として評価されたのでは」と語る。
また、「(参加した高校生とのディスカッションの中で)子供たちから、『学校や教室では学べないことを企画したり体験できた』という感想があった。『正解』が無い社会のなかでは、どのように一つの解を導くかが求められる。それを体験できるのが、このまちあそび部。大人たちの地域維持の思惑とは別だが、個人的には、(子供たちの学びを提供できたことが)この事業の一番の成果だと思っている」(鈴木市長)という。
総務省による表彰式は平日となることから、燕市では今後、参加高校生やOB、協力した地域住民などを招いた祝賀会を市内で開く予定。