有限会社蔵良(新潟県柏崎市)が破産手続開始決定、県内15番目の新型コロナ関連倒産
有限会社蔵良(新潟県柏崎市、資本金1,000万円、品田知紀社長)が3月30日、新潟地裁長岡支部より破産手続開始決定を受けた。破産管財人には、横田大樹弁護士(横田大樹法律事務所、柏崎市)が選任。負債総額は約1億6,000万円。
蔵良は1975年4月創業、1979年11月に法人設立された企業で、創業当時から2005年までは「有限会社肉の蔵良」の商号で食肉の卸売を主体としていたが、現在の代表に交代してからは飲食店の経営に特化するようになり、一時は柏崎市、刈羽村、長岡市、小千谷市にて焼肉店や居酒屋、カラオケ店など計5店舗を出店し、2億円以上の売上を計上していた。
しかし、同業競争や人口減による消費低迷などの影響で営業は厳しさを増し、2018年2月には小千谷市の居酒屋「さん蔵」とカラオケ「歌ぞう」を閉店したことで、焼肉居酒屋「くらよし」、居酒屋「さん蔵」、「長岡駅前 ワイン劇場」の3店舗の運営となり、近年の年商は約1億円にまで縮小していた。
このような中で、新型コロナウイルス感染拡大の影響から来店客の減少が続き、店舗の一時休業も余儀なくされていた。また、過去の出店に伴う先行負担を抱えながら厳しい財務内容に陥っていたこともあって、資金繰りも限界に達し事業継続を断念し今回の事態となった。
なお、新潟県内における新型コロナウイルス関連破綻は15件目となる。