コロナの第3四半期決算は増収増益、寒波の影響や低消費電力な石油暖房機への注目の高まりなどが販売の後押しに
株式会社コロナ(新潟県三条市)は3日、2023年3月期第3四半期決算(連結)を発表した。売上高は695億800万円(対前年同期比7.7%増)、営業利益は29億6,500万円(同51.9%増)、経常利益は32億8,000万円(同47.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は23億1,900万円(同46.8%増)で、増収増益となった。
コロナグループでは、世界的な電子部品類などの不足に対する懸念が残る中、調達先の拡大を図るなど柔軟な生産・販売活動に取り組んだほか、昨年と比べて展示商談会などのイベントも徐々に増加したこともあり、当第3四半期連結累計期間の業績への新型コロナウイルスの影響は軽微だったという。
利益面についても、住宅設備機器の販売が好調だったほか、原材料価格高騰に伴う製品価格への転嫁などを進めたこともあり、増益となった。
なお、コロナグループは通年商品の住宅設備機器のほか、夏季に需要の多いルームエアコンを中心とした空調・家電機器と、冬季に需要の多い暖房機器を取り扱っているため、業績に季節的変動があり、売上高および利益は、暖房機器の割合が高い第3四半期連結会計期間に増加する傾向にある。
製品の種類別売上高は以下の通り。
暖房機器
暖房機器の売上高は、236億9,400万円(対前年同期比9.0%増)となった。
石油ファンヒーターや寒冷地向け石油暖房機、ポータブル石油ストーブなどは、需要期における生産・供給活動に努めたほか、12月中旬からの寒波到来、大雪や停電発生による防災意識の高まり、電気代高騰などを受けて低消費電力の石油暖房機が注目されたことも販売の後押しとなり、暖房機器全体は前年同四半期を上回った。
空調・家電機器
空調・家電機器の売上高は、129億9,400万円(同9.4%減)。
ルームエアコン及び冷風機は、需要期の天候不順やメーカー間の販売競争の激化などもあり、前年同四半期を下回った。また、除湿機は衣類乾燥機能を強化した大型タイプなどの販売活動を進めたが、需要期の天候不順もあり、前年同四半期を下回った。その結果、空調・家電機器全体は前年同四半期を下回った。
住宅設備機器
住宅設備機器の売上高は、278億8,700万円(同16.6%増)となった。
エコキュートや石油給湯機は、安定供給に努めたほか、石油給湯機は高効率・高付加価値機種の拡販、エコキュートは買い替え需要の拡大などにより販売が好調に推移したこともあり、住宅設備機器全体は前年同四半期を上回った。
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