【陋習(ろうしゅう)を破るin新潟】「悪い慣習を打ち破りたい」 新潟県内外の酒づくり事業者らによるトークイベントが開催(動画あり)

秋田県男鹿市で酒造りを行う「稲とアガベ株式会社」の岡住修兵代表取締役社長が主催するトークイベント「陋習を破るin新潟」が4日、新潟市中央区で開催された。陋習(ろうしゅう)とは「悪しき慣習」のこと。悪しき慣習を打ち破り、より良い未来をつくるためのヒントがもらえる会を目指し開催したもの。2部の入れ替え制で行ったこの日のイベントは、各回定員60人が満席での開催となった。

トークイベント「陋習を破る」は、2022年10月に秋田県で行って以来、2回目の開催。岡住社長が天領盃酒造株式会社(新潟県佐渡市)の加登仙一代表取締役をはじめ、新潟県内の酒造り経営者らとの繋がりをもっていたことから、今回の企画が立ち上がり、新潟での開催に至った。

イベントの冒頭、岡住社長が秋田県男鹿市での活動を紹介するとともに、「現状の法律では、日本酒づくりへの新規参入は会社を買収しなければできず、この業界の陋習のひとつだと思っている。この法律をかえる人間になりたいということが自分の人生の目標」(岡住社長)と話し、陋習を破ることへの想いを語った。

「陋習を破るin新潟」トークショーの様子(新潟市中央区)

(左から)稲とアガベ株式会社(秋田県)の岡住修兵代表取締役社長、土田酒造株式会社(群馬県)の杜氏・星野元希氏、阿部酒造株式会社(新潟県柏崎市)の6代目製造責任者の阿部裕太氏、株式会社ビアパイント(新潟県佐渡市)の藤原敬弘代表取締役

(左から)Kobayashi Winery 株式会社(新潟市西蒲区)の小林英雄代表取締役、株式会社越後薬草(新潟県上越市)の塚田和志代表取締役、天領盃酒造株式会社(新潟県佐渡市)の加登仙一代表取締役

続いて行ったトークショーには、岡住社長や加登代表のほか、ワイナリー「ドメーヌショオ」を営むKobayashi Winery 株式会社(新潟市西蒲区)の小林英雄代表取締役、クラフトジンを製造販売する株式会社越後薬草(新潟県上越市)の塚田和志代表取締役、土田酒造株式会社(群馬県)の杜氏・星野元希氏、阿部酒造株式会社(新潟県柏崎市)の6代目製造責任者の阿部裕太氏、クラフトビールを醸造するt0ki brewery (トキブルワリー)を経営する株式会社ビアパイント(新潟県佐渡市)の藤原敬弘代表取締役の7人が登壇した。

トークでは、日本酒の醸造所を新たに造ることが原則認められていないことなど、酒づくりを取り巻くさまざまな慣習やエピソードなどを披露したほか、資金調達方法などの経営面に関することにまで話がおよび、ざっくばらんなトークで会場を沸かせた。来場者からも質問が上がるなど、登壇者の話に興味深く聞き入っている様子がみられた。

今回のイベントについて、岡住社長は、「今後どこの地方も厳しくなっていく中で、ブレイクスルーしていかなければいけない。その一つの障壁が悪い慣習なのかなというのが想いとしてあった。それを打ち破っていく仲間をこういうイベントを通して、登壇者同士だけでなく、お客さんとも作れたらいい」と語った。

稲とアガベ株式会社(秋田県)の岡住修兵代表取締役社長

「陋習を破るin新潟」第1部は、60人満席で開催された

(文・撮影 中林憲司)

 

 

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