和菓子屋が逆転の発想 かなざわ総本舗(新潟県上越市)が「出陣餅」の料理レシピを動画配信【動画あり】
従来のギフト需要から自家需要へ。和菓子屋が逆転の発想――。株式会社かなざわ総本舗(新潟県上越市)は今年1月から1年間、毎月1回、同社を代表する銘菓「出陣餅」を使用した料理レシピを動画配信している。コロナ禍でギフト需要が落ち込む中、これまでいわばギフトとしてもらうことが多かった受動的商品の「出陣餅」を能動的商品に転換したいという狙いがある。
例えば、大手お茶漬けメーカーがお茶漬けの素をパスタに入れるレシピを提案するなど、近年企業レシピが流行していることから、かなざわ総本舗の金澤一輝代表取締役社長がこのほど「出陣餅」の料理レシピを考案。上越市中小企業者等イノベーション推進補助金を利用し、上越市在住の料理研究家、井部真里さんに実際の調理を依頼した。
具体的には、今年1年間、料理レシピ動画を毎月1日に更新する。1月はハンバーグ、2月は一口タレカツだった。今後、巾着餅風やしゃぶしゃぶ・すき焼き風などの料理を予定している。
材料は、本店など2店舗での自販機限定販売で、出陣餅が15玉(通常の出陣餅は3玉)入った割安のガチ盛りパックを使用するが、このガチ盛りパックに添付してあるQRコードを読み取ると、年間全ての毎月の動画を閲覧することができる。月が替わり、バックナンバーとなったレシピはYouTubeや同社ホームページで公開する予定。
金澤社長は「ポイントは、受動的商品から能動的商品だ。QRコードは新しさや今っぽさがあり、ノベーション的な和菓子のイメージとは違う感じがある」と話している。
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