【第3四半期決算】新潟交通(新潟市中央区)が黒字転換 通期連結業績予想を上方修正

新潟交通のバス

新潟交通株式会社(新潟市中央区)は13日、2023年3月期第3四半期決算(連結)を発表した。

売上高は131億8,900万円(前年同期比19.3%増)、営業利益は12億4,800万円(前年同期は△5,100万円)、経常利益は10億2,300万円(前年同期は△1億4,800万円)、親会社に帰属する四半期純利益は8億800万円(前年同期は△2億4,400万円)と黒字転換した。(百万円未満切り捨て)

新潟交通は、新型コロナウイルス感染症対策としての行動制限の大幅な緩和により、社会経済活動は徐々に再開してきているものの、ロシア・ウクライナ情勢に端を発した物価高騰、為替の急激な変動や金利上昇により、景気の先行きは依然として不透明な状況となっている事業環境の中、利用客と従業員に対する感染防止対策を徹底しながら積極的な営業活動を行い、経営基盤の強化に努めてきた。

セグメントの業績の概況は、以下の通り。

 

運輸事業

一般乗合バス部門では、利用客と従業員の安全を第一に考え、感染防止対策の徹底と輸送の安全確保に努めつつ、12月3日には利用客の利用実態に応じた冬ダイヤへの改正を実施した。10月には、新潟について学べる路線バス「ニックちゃん・りゅーとくんと学ぶ ふむふむ新潟号」を運行開始するなど、利用促進に努めたほか、行動制限の緩和により需要回復傾向が見られたことなどにより、一般乗合バス部門全体では、前年同期比増収となった。

高速バス部門では、行動制限の緩和による乗車人員増加が見られ、前年同期比増収となった。貸切バス部門では、全国旅行支援の開始を受け、バスツアーの受注が好調に推移したことに加え、列車運休に伴う代行バスを引き続き運行したことなどにより前年同期比増収となりました。

この結果、運輸事業の売上高は56億7,700万円(前年同期比13.5%増)となった。

 

不動産事業

万代シテイでは、バスセンタービルにおいて10月に新店舗を誘致したほか、販売促進キャンペーンの企画実行に加えて、魅力あるイベントの開催を増やすなど、街区の賑わい創出に努めてきた。一部万代シテイエリア外大型賃貸物件の契約期間満了による影響もあり賃貸収入は前年同期比減収となったが、行動制限の緩和により万代シテイの来街者が増加したことなどにより駐車場収入は前年同期比増収となった。

この結果、不動産事業の売上高は21億2,300万円(前年同期比1.8%増)となった。

 

商品販売事業

観光土産品卸売部門では、全国旅行支援の効果もあり観光需要の回復傾向が見られたことに伴い、各種土産品の売上が堅調に推移し、前年同期比増収となった。

この結果、商品販売事業の売上高は15億1,100万円(前年同期比35.2%増)となった。

 

旅行事業

旅行事業では、全国旅行支援の効果もあり、募集型企画旅行や個人・小グループ向けの宿泊プランに加えて一般手配旅行が好調に推移したことと、修学旅行を中心とした学校関連団体の受注・催行などにより、前年同期比増収となった。

この結果、旅行事業の売上高は14億4,500万円(前年同期比60.1%増)となった。

 

旅館事業

旅館事業では、新潟市内の「万代シルバーホテル」、佐渡市内の「国際佐渡観光ホテル八幡館」において、利用客に安心して利用頂けるように感染防止対策を継続しながら、全国旅行支援を利用した個人客、催事団体客などの宿泊客を引き続き積極的に受け入れたことにより、前年同期比増収となった。

この結果、旅館事業の売上高は10億500万円(前年同期比46.3%増)となった。

 

その他事業

広告代理業においては、デジタルサイネージを主とした広告収入が引き続き好調に推移したことに加えて、新潟市が発行する「地域のお店応援商品券」事業を受注したことなどにより、前年同期比増収となった。

航空代理業においては、国内線の運航便数が前年より増加したことに伴い、空港業務受託手数料が増加したことにより、前年同期比増収となった。

清掃・設備・環境業においては、環境部門や佐渡営業所リサイクル部門の古紙売却などが引き続き堅調に推移したことに加えて、清掃部門におけるスポット受注が好調に推移したことにより、前年同期比増収となった。

この結果、その他事業全体の売上高は14億2,700万円(前年同期比13.0%増)となった。

 

通期連結業績予想の修正

新潟交通は同日、2022年5月13日に公表した2023年3月期通期連結業績予想を修正したと発表した。

売上高は前回発表予想より4億円増(増減率2.4%増)の170億円、営業利益は前回発表予想より3億円増(増減率42.9%増)の10億円、経常利益は4憶円増(増減率200.0%増)の6億円、親会社株主に帰属する当期純利益は3億円増(300.0%増)の4億円、一株当たり当期純利益は104.12円(前回発表予想26.03円)とした。

新潟交通によると、2023年3月期の通期連結業績予想については、新型コロナウイルス感染症対策としての行動制限が大幅に緩和されたことにより、運輸事業を含む各事業において需要回復が見られたことや、費用削減などが奏功した結果、前回公表した業績予想を修正することとしたという。

 

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