【第3四半期決算】オーシャンシステム(新潟市三条市)が増収減益 外食需要の回復に伴い食材宅配事業が落ち込む

株式会社オーシャンシステム新潟本部(新潟市江南区)

株式会社オーシャンシステム(新潟市三条市)は14日、2023年3月期第3四半期決算(連結)を発表した。

売上高588億3,100万円(前年同期比7.9%増)、営業利益10億7,600万円(前年同期比12.3%減)、経常利益11億4,100万円(前年同期比12.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益6億6,500万円(前年同期比13.1%減)と増収減益となった。(100万円未満は切り捨て)。弁当、食材宅配、旅館事業で苦戦し、減益を余儀なくされた。

セグメント別の業績は以下の通り。

 

スーパーマーケット事業

スーパーマーケット事業については、新型コロナウイルス感染症による行動制限も緩和され、外出機会の増加を背景に内食需要は減退傾向にあり、集客数は減少傾向で推移したが、同社の特色である非生鮮部門の人気は根強く、引き続き好調に推移し、繁忙期となる年末商戦も一部で雪害の影響はあったものの、概ね順調に推移した。

また、一部店舗で店内サイネージを導入し、季節商品や期間限定の告知などをより視覚に訴える広告として活用した。

以上の結果、第3四半期連結累計期間のセグメント売上高は187億8,700万円(前年同期比1.2%増)、セグメント利益は4億6,000万円(前年同期比10.6%減)となった。

 

業務スーパー事業

業務スーパー事業については、グループ独自の企画コーナーを設け、店舗ごとに独創性を持たせ、季節や時期に合わせた売場づくりに注力し、メディアで紹介された売れ筋商品の販売機会ロスの軽減に努めたことや、地域のお祭りやイベントなどが再開され、業者向けの需要が回復基調にあること、前年度に6店舗出店したことなどが大きく影響し、売上高は大幅に増加した。

また、10月に「業務スーパー六日町店」(新潟県南魚沼市)と、子会社である(株)カワサキで「業務スーパー八代永碇町店」(熊本県八代市)の2店舗をオープンした。これにより、グループの第3四半期末の直営店舗数は76店舗。

以上の結果、第3四半期連結累計期間のセグメント売上高は296億5,600万円(前年同期比14.8%増)、セグメント利益は8億3,700百万円(前年同期比9.5%増)となった。

 

弁当給食事業

事業所向け宅配弁当については、品質の向上はもちろんのこと、原材料価格が上昇するなか、味や見栄えなどメニューの改変にも努め、魅力ある弁当作りへの取り組みを続けているが、中食との競合や喫食者ニーズの多様化により販売食数は減少。惣菜などの受託製造を行っている千葉工場については、年末の特売などを含め、取扱商品のアイテム数と受託先の販売店舗数が増加したことにより、売上高も大幅に増加した。

以上の結果、第3四半期連結累計期間のセグメント売上高は65億3,000万円(前年同期比5.4%増)、セグメント利益は1億5,100万円(前年同期比51.3%減)となった。

 

食材宅配事業

食材宅配事業については、顧客情報を可視化するツールを全営業所に導入し、効率的な配達コースの編成と顧客開拓を行うとともに、地域別・世代別の人口比率を検証し、そのエリアの特徴を重視しながら営業活動を行った。

しかし、外食需要の回復に伴い新規顧客の獲得は伸び悩み、売上高は前年を割り込んだ。以上の結果、第3四半期連結累計期間のセグメント売上高は35億1,100万円(前年同期比3.2%減)、セグメント利益は1億300万円(前年同期比32.8%減)となった。

 

旅館、その他事業

旅館、その他事業については、行動制限の緩和に伴い、全国自治体による旅行・宿泊割引キャンペーンなどが実施され、10月には政府による全国旅行支援が開始されたことにより、延べ宿泊者数は前年比40.5%増加したが、外食需要も含めコロナ禍以前までの回復には至らなかった。

以上の結果、第3四半期連結累計期間のセグメント売上高は3億4,500万円(前年同期比28.7%増)、セグメント損失は2,400万円(前年同期はセグメント損失6,400万円)となった。

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