【妻有新聞】「新しい形が示せた」 関口市長 第74回十日町雪まつり 時代に繋がる「雪像職人」
「新しい十日町雪まつりの形が一つ示されたように感じる」。コロナ禍で3年ぶりに18日開催の「第74回十日町雪まつり」。関口市長は市内各所を巡り、今回の雪まつりで抱いた感想を20日の定例会見で述べた。
十日町雪まつりは、ギネスブックにも載る大規模な雪上ステージでの華やかなショーと大小様々な市民手づくりの雪像多数が雪まつりの代名詞だった。だが4年前、雪上ステージ崩落事故を機に大幅な見直しを行い雪上ステージは中止。新たな雪まつりを模索し「市民主体の雪を楽しむ雪まつり」を打ち出したがコロナ禍で開催できず、3年ぶりに市民主体の十日町雪まつりプランが今回実現した形だ。
十日町雪まつりのベースは市民手づくりの雪像。だが「雪像職人」の高齢化が進み、後継者育成の場はコロナ禍で困難に。3年ぶり開催は、その雪像づくりの試金石でもあった。
関口市長は「世代交代が難しかったが、10年かけて次代に繋ぐことができ、その成果が今回各所で見られた」と雪像の伝統が受け継がれていると実感を話す。
さらに今回は1日限りの雪まつり。「雪像の鑑賞は夜がいいので、金曜の夜に開幕し土曜は雪を楽しむ、こんな形もありかな」と開催期間の再考を示唆している。特に雪像づくりを通じた雪まつりへの市民参加は「持続可能な、(雪まつり)という感覚を受け、市民の雪を楽しむ発露、それが無理なく出ていると感じた」と。それは「自分たちが楽しむために、何をやるかという祭り。その姿を見て、市民が楽しむ雪まつり。来訪者がさらに参加し共に楽しむ、その流れが今回見られた」と『新しい形の一つ』を話している。なお人出は「想定以上」の3万人で賑わった。
【妻有新聞 2023(令和5)年2月25日号】