新潟医療福祉大学の松井千洋さんが福井県鯖江市から感謝状、眼の健康づくりに尽力
福井県鯖江市は28日、同市のシティプロモーションである「眼育さばえプロジェクト」に貢献したとして、新潟医療福祉大学(新潟市北区)視機能科学科4年の松井千洋さんに感謝状を贈呈した。
「眼育さばえプロジェクト」とは、2019年度から医療福祉大学視機能科学科の石井雅子教授が鯖江市と連携してきた取り組み。幼児期の子どもたちの視覚検査体制の強化や、眼の健康づくりを推進してきた。そうした交流を経て、医療福祉大学と鯖江市は2021年3月に包括連携協定を結んでいる。
今回、鯖江市から感謝状が贈呈された松井さんは、同プロジェクトにおいて、これまで就学前検診で市民への眼育への啓発や、オンラインで目の健康講習を複数の施設で実施するなどの活躍などが評価された。また、松井さんは医療福祉大学を卒業後、今回の活動が縁で福井大学医学部付属病院眼科への就職が内定している。
28日の感謝状贈呈式は、医療福祉大学と鯖江市役所をオンラインで繋ぎ、リモートでの開催となった。贈呈式には、医療福祉大学の西澤正豊学長や鯖江市の佐々木勝久市長、松井さんの恩師であり、鯖江市と連携し「眼育さばえプロジェクト」を推進する石井教授などが出席した。
感謝状を受け取った松井さんは「私たちが大学で学んでいることを(鯖江市で)アウトプットするという貴重な体験ができた。どうやったら地域の人のために私が力になれるだろうか、どのようにすれば伝わりやすく、お子さんたちに楽しんでもらえるだろうか。そういったことを日々考えながら過ごした大学生活だった」と活動を振り返った。
鯖江市の佐々木市長は、「松井さんの優しさや行動が子どもたちの目にとまったのではないかと思う。これからも、今までの縁をさらに大きくできるように努力していきたい」と語った。
贈呈式後、医療福祉大学の西澤学長に贈呈式の感想を問うと、「社会連携や地域貢献は、大学として取り組む最重要課題という位置付け。その中で、鯖江市との事業は特に上手くいっている事業で、新潟を離れて行う事業としては、一番活発な連携事業の1つ。今回、学生の活動を評価していただいた。こんなに嬉しいことはない」と話した。
松井さんの恩師である石井教授は、「1人の学生が入学当初からずっと関わってきたことを評価された。コロナがあり、普通なら中断するのを中断せずに続けてきた。(今回の贈呈式は)本当に感無量。教員だけが外に出るのではなく、学生を一緒に外に連れて行って、学生の将来のために連携することが一番の喜び」と満面の笑みで語った。
松井さんは「4年間続けてきた活動の集大成。鯖江市の佐々木市長から本当にありがたい言葉をもらい、私が続けてきた活動の1つのゴールになったかなと思う。本当に感無量で、贈呈式の中で、ちょっと感動して泣きそうになった。贈呈式を通して、改めてこういった活動を続けてきて良かったと感じた。これから、福井に行って活動することがあると思うので、その時には頑張って精力的に活動をしていきたい。また1つ、新しいゴールが見えてきた」と語る。
今後の展望について問うと、「視能訓練士として眼科での検査業務などで医療従事していくという形になると思う。そこでの臨床経験を大切にしていき、どんどん知識を深めていきたい。地域でどういった形で眼科という学問が活きてくるのかということを、大学4年間を通して学んだ。専門知識というものを高めて、今回の活動の延長線上のような形で、福井県を中心に地域連携活動を行い、研究し、より発展するように、私がその第一人者となれるような人間になりたい」と意気込みを語った。