【独自】新潟県妙高市がAIを活用した予約・配車システムを導入したオンデマンド乗合タクシーを実証運行 持続可能な地域公共交通へ
新潟県妙高市は、AIを活用した予約・配車システムを導入したオンデマンド乗合タクシー「チョイソコみょうこう」の実証運行を3月末まで実施している。当初、昨年12月30日までの運行だったが好評だったため、期間を延長した。人口減少が顕著な地方都市での公共交通の維持が問題となる中、妙高市としてはSDGsの取り組みの一環として、利用者の利便性の向上や運行の効率化を図り、持続可能な公共交通サービスを提供する狙いがある。
この実証運行は、既存の乗合タクシーを運行している水上地区、斐太地区から旧新井市街地の施設(公共施設、病院、スーパーマーケット)などへの移動に予約・配車システムを取り入れて行うことで、利用者の利便性、運行の効率化などの課題・効果を検証するもの。
運行事業者はアイエムタクシー株式会社(新潟県上越市)、新井タクシー株式会社(新潟県妙高市)の2社。
「チョイソコみょうこう」とは、複数の人が乗り合わせ、希望の停留所に送り届ける予約制(アプリや電話での予約)の乗合タクシーで、乗車する30分前までに予約することで、運行時間内であれば希望する時間に利用できる。乗合とは、予約の状況により、同じ方面へ向かう他の利用者と乗合が発生する場合に、いろいろな目的地を経由しながら運行するシステムのこと。
停留所は、地域の集会施設、ごみ集積所、病院、スーパーマーケット、駅、公共施設など100か所以上ある。
妙高市に住む人なら誰でも利用できるが、会員登録が必要となる。運行日は月曜、水曜、金曜日の8時30分から15時まで。運賃は大人300円、小学生以下・障害者手帳所持者は150円。高齢者等バス利用乗車証所持者は100円と格安で、メリットが大きい。
妙高市環境生活課生活安全係の梅澤幸司主査は「今後は運行エリアの拡大や、停留所の増設を検討している」と話していた。