「美味しくて“こころ”に重すぎない現代のコミュニケーションギフト」、株式会社あしたの森(新潟市中央区)が無添加・無加糖のドライフルーツ「DRIED SWEETS LuLu and ReRe」(ドライスイーツ ルル アンド レレ)を商品化

「DRIED SWEETS LuLu and ReRe」(ドライスイーツ ルル アンド レレ)

福祉・研修事業を行う株式会社あしたの森(新潟市中央区)はこのほど、自社開発したドライフルーツ「DRIED SWEETS LuLu and ReRe」(ドライスイーツ ルル アンド レレ)を商品化した。

ドライフルーツの素材選びや無添加・無加糖にこだわり、また、商品ブランディングではデザイン会社の全面的な協力を得て、約1年半をかけ商品化に至った。

「DRIED SWEETS LuLu and ReRe」誕生までの経緯や商品開発への想いについて、あしたの森社長の林正海(まさみ)氏と、ブランディング全般を担当した合同会社ファジカ(新潟市中央区)のアートディレクター山下良子氏に話を聞いた。

 

「“贈るもの”は安全で美味しいものに」無添加・無加糖にこだわったコミュニケーションギフト

単行本ほどのサイズの箱の中に入った色とりどりのドライフルーツ。フルーツは「日本の果物」にこだわり、いちご(越後姫)、桃、すいか、和梨、りんご、柿、レクチェなど、旬に合わせたフレーバーで展開。完全無添加・無加糖で製造した、大人から子どもまで安心して食べることができる体にやさしいドライフルーツだ。

コンセプトは「コミュニケーションギフト」。日常の場で気軽に渡し、それが会話のきっかけになる。そんな人と人とのコミュニケーションの場面に役立つことをイメージしている。

ふだんからコミュニケーションについての研修を行う林社長は、「贈り物もコミュニケーションのひとつ。人工調味料や保存料、着色料などの添加物や砂糖を入れれば簡単に色も良くなるし美味しくもなる。しかし、人に贈るものとしては安全な品が良いと思い、無添加・無加糖にこだわり長い時間をかけて開発した」と話す。

プロジェクトは、素材の選定から始まった。地元の農家さんに何度も通い、新鮮な素材の調達に奔走。また、果物によっては他県の農家さんにも交渉を重ねた。素材が決まってからは、各フルーツの風味や特徴を最大限に生かすために、切り方や厚みにこだわった。さらには色合いや甘みをさらに引き出すために調理温度や時間の設定も試行錯誤し、1年半の歳月をかけようやく完成させた。

あしたの森(新潟市中央区)林正海(まさみ)社長(左)と、ブランディング全般を担当した合同会社ファジカ(新潟市中央区)のアートディレクター山下良子氏(右)

 

現代のコミュニケーションにマッチした「ギフトのカタチ」を追求

「DRIED SWEETS LuLu and ReRe」

コンパクトでかさばらず、持ち運びやすいパッケージの「DRIED SWEETS LuLu and ReRe」。

商品ブランディングを担当した山下氏は、「手配りできる物はそこから会話が生まれ、コミュニケーションのツールになる。今回ドライフルーツを商品化したいと相談を受けて一番考えたことは、ギフトのカタチだった」と話す。

パッケージの検討にあたっては、40代前後の女性を集めてマーケティング会議を行った。会議では、「お中元やお歳暮でイメージするような大きい箱ギフトは、気持ちの面で重く感じさせてしまうのではないか」という意見が出たという。

会議を経て決定したパッケージは、小さくて軽いという形状の側面だけではなく、「仰々しくない」という意味において、現代の「新しいギフトのカタチ」となった。

また、商品名を「ドライスイーツ」と名付けたことについて山下氏は、「ドライフルーツ

はどれもあまり変わらないというイメージだったが、このドライフルーツは自然の甘みが凝縮されていて、今まで自分が食べたものとは明らかに違っていて驚いた。ドライスイーツの表現には、新しいスイーツという意味を込めた」と話した。

 

居場所づくりに必要なことは、「内発的な動機を持つこと」

あしたの森がドライフルーツによる商品づくりをはじめたのは、ひきこもり状態の方や障がいを持つ方など、なかなか社会と関わることが出来ない人の居場所をつくりたいと思ったことがきっかけだったという。

福祉の現場ではさまざまな仕事を用意し、社会で働く準備をサポートする「就労支援事業」が一般的だ。しかし、実際の現場では、用意された仕事に対してなかなかモチベーションが上がらず、携わることができない人がいる。

林社長は、「誰かがつくった制度ではなく、自分が行きたい、これをやりたいという気持ちがないとなかなか人は動けない。本人がその動機をもつためには、行きたいと思えるところが必要だし、作りたいと思えるものが必要。その一つとして、魅力的な商品があるといいと思った」と語った。

しっかりとしたブランドを立ち上げ、商品力が高いものを作って一般市場で勝負する。利益を生み、来所して商品づくりに携わっている人に対し相応の対価を支払う。一般社会で言えばごく普通のビジネスを、福祉の現場で実現させることを目指している。

あしたの森(新潟市中央区)林正海(まさみ)社長

合同会社ファジカ(新潟市中央区)のアートディレクター山下良子氏

 

「素材の味を五感で楽しんで欲しい」、2月1日より発売開始

さまざまな人の人生に寄り添う福祉の現場では、コミュニケーションを大切にしていると話す林社長。多彩なドライフルーツが入るコミュニケーションギフトとして誕生した「ルル&レレ」は、多様性を尊重する福祉の現場と通じるものがある商品だ。

林社長は、「渡す人側は、『いつもありがとう』という純粋な気持ちをギフトに込めるもの。受け取った方にはぜひ、食材の色、食感、味を五感で楽しんで欲しい」と話した。

山下氏がデザインしたキャラクター、ルルとレレは宇宙人だ。とびきりおいしいおやつを求め地球にやってきたところ、味わったことがないほどおいしいドライフルーツ(ドライスイーツ)に出会った。山下氏は、このようなブランドストーリーを考案し、ブランディングを行っていったという。

山下氏は、「ロゴだけでなく、ブランドストーリーから考え、そこに宇宙を持ち込んだのはチャレンジだったが、とても気に入っている。林さんが好きにやらせてくれたこともあるし、アート的な感性の相性があったかもしれない」と話した。

人とリアルで接する機会が減少しつつある昨今。「DRIED SWEETS LuLu and ReRe」がコミュニケーションの輪を広げ、より人間関係を深めてくれるアイテムとして人気を集めそうだ。

「DRIED SWEETS LuLu and ReRe」(ドライスイーツ ルル アンド レレ)と国産非加熱のはちみつをセットにしたギフト用商品

「DRIED SWEETS LuLu and ReRe」の価格は、2種のフレーバーが楽しめるアソートパッケージが税込1,280円から、各フルーツ単体のパッケージが税込580円から。また、ドライスイーツと国産非加熱のはちみつをセットにしたギフト税込4,980円も。
2月1日より都内や新潟市内の雑貨店や、新潟直送計画等のネットショップを中心に販売開始。お問合せは、株式会社あしたの森 ルル&レレ事業部(TEL025-367-2351)まで。

(文 中林憲司)
(撮影 ファジカ)

 

【関連サイト】
株式会社あしたの森

合同会社 ファジカ(FAGICA.LLC)

 

こんな記事も

 

── にいがた経済新聞アプリ 配信中 ──

にいがた経済新聞は、気になった記事を登録できるお気に入り機能や、速報などの重要な記事を見逃さないプッシュ通知機能がついた専用アプリでもご覧いただけます。 読者の皆様により快適にご利用いただけるよう、今後も随時改善を行っていく予定です。

↓アプリのダウンロードは下のリンクから!↓