【独占取材】新潟県村上市出身の元大学教授、鈴木哲司氏が東京都渋谷区長選に立候補へ
任期満了に伴う東京都渋谷区長選(4月23日投開票)に、新潟県村上市出身で東京都渋谷区在住の元大学教授、鈴木哲司(てつじ)氏が立候補することがわかった。8日、東京都内で鈴木氏が「にいがた経済新聞」の取材に答え、明らかにした。
鈴木氏は鈴鹿医療科学大学保健衛生学部の教授をこのほど退任、退路をたっての出馬となる。鈴木氏は渋谷区住民歴18年。自民党渋谷総支部からは推薦の機関決定を受け、現在、自民党都連に上申中だという。
鈴木氏は、まず大手広告代理店出身の現職・長谷部健区長に対し、「政治はファッションや流行ではない。地に足がついた政策が必要」と訴えた。
さらに、「(全国初で渋谷区にて実現した)パートナーシップ条例も大事だが、安全・安心の上に初めて人権がある」と危機管理対策に力を入れる。
具体的には、自身の救急救命士の経験から、渋谷スクランブル交差点での大規模イベント・ハロウィーンを標的にしたテロリズムによるマスギャザリング災害(大規模イベントや各種スポーツ競技会・コンサート・大規模花火大会などでの災害)の発生を念頭に置いて、日本医師会などとの連携を図り、安全対策や救急医療対応などの協力体制を強化する。
また、高齢者施策については、「渋谷は若者の街だが、実は渋谷区住民22万人の4分の1は高齢者。高齢化は都会、田舎にかかわらず等しくやってくる」と地域包括ケアの充実や多死社会に対応すべく「終活支援センター」などの整備を進める考え。
鈴木氏は、昭和48年新潟県村上市生まれ。平成8年國學院大学文学部神道学科卒。平成13年新潟医療技術専門学校救急救命士科卒。平成15年聖徳大学大学院児童学研究科修士課程修了。平成20年帝京平成大学大学院健康情報科学研究科博士後期課程修了。博士(健康情報科学)取得。平成24年帝京平成大学健康メディカル学部准教授などを経て、令和3年鈴鹿医療科学大学保健衛生学部の教授に就任。
著書には、「命が消えたらどこへゆくのか」(二見書房・2020年)などが多数ある。
(文・撮影 梅川康輝)