「建設産業バックオフィスDX推進モデル事業補助金」の事例発表会、新潟県内建設業のDX促進
新潟県は16日、新潟県自治会館本館(新潟市中央区)で、「建設産業バックオフィスDX推進モデル事業補助金」の事例発表会を開催した。発表会は、現地参加とオンライン参加のハイブリット方式で開催され、計約160人が参加した。
「建設産業バックオフィスDX推進モデル事業補助金」とは、建設産業の働き方改革および生産性の向上を図るために、デジタル技術やデータを活用したシステムなどの導入により、バックオフィス業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する建設業者のモデル的な取組を支援する制度。また、支援した取組事例の情報発信などを行うことにより、他の建設業者への波及を図ることを目的とした補助金制度だ。
事例発表会では、講師・コメンテーターとして、豊富な建築の実務経験とDXに関しての知識を持つ、株式会社ネクストフィールドの科部元浩取締役が招かれ、事例発表を行った企業へのコメントや総評を行った。
冒頭、ネクストフィールドの科部取締役は、「建設業はこれまで、こういった新しい技術(DX技術)などについては、自社で開発したものは自分のところだけで使うという風潮があった。それでは効率化しないので、他社への提供や色々な企業と提携して、DXを進めるということを行ってきた。今日は各社、色々と持ち帰ってほしい」と挨拶した。
株式会社中喜(新潟市東区)の事例発表では、「顧客情報のデータベース化と共有・活用ができていない」という課題に対し、顧客管理プラットフォームシステム「HubSpot」を導入し、顧客管理の効率化を図るなどの事業内容の進捗説明を行った。
同プラットフォームシステムの導入効果として、顧客データベース内の資料や見積もり書などの顧客情報が容易に確認できるようになった。この結果、同社内での事務作業などの時間短縮の効果を得たと発表した。
会場で事例を発表した中喜の羽田匠氏は今後の展開について、「多くの人に見られて緊張した。今後は、会社として、全体としてITに強い会社にしていければと思う」と語った。