瓢亭(新潟市中央区)など県内の建造物5件が登録有形文化財に【動画あり】
新潟市の瓢亭と齋藤家、上越市の旧頚城鉄道に関連する建築物の計5件が、新たに登録有形文化財に登録されることになった。今回の登録で、県内の登録有形文化財(建造物)は559件になる。
国の文化審議会が17日に開催され、県内に所在する5件の建造物を国の登録有形文化財に登録されるよう文部科学省大臣へ答申した。登録は、答申後に行われる官報報告をもって正式決定となる。
今回、新たに登録有形文化財(新潟県内分)となる5件は以下の通り。
◎瓢亭(旧花岡家住宅 新潟市中央区)
◎齋藤家住宅離れ(新潟市南区)
◎齋藤家住宅土蔵(新潟市南区)
◎旧頚城鉄道旧本社(軽便鉄道資料館 新潟県上越市)
◎旧頚城鉄道機関庫(くびき野レールパーク車両展示資料館 新潟県上越市)
瓢亭
瓢亭は、新潟の古町花街にある元芸妓の住居兼稽古場。昭和1934年頃に建築したとされる木造二階建の寄棟造桟瓦葺で、5室の座敷のうち、一階階前座敷が小唄、二階奥座敷が清元の稽古に使用。また、二階前座敷を客座敷として使用したという。
瓢亭で現在料亭を営む川崎晴久氏は、今回の登録有形文化財に登録を受け「古町花街には歴史ある古い建物がたくさんある。その中で、近隣の登録文化財でいうと『鍋茶屋』さん以来の登録ということで、すごく嬉しい。今後、古町の再活性化に向けて、新潟市さんや皆さんと取り組んでいく中での、最初の兆しというか第一歩になればと思う。花街には、まだまだ素晴らしい建物がいっぱいあるので、観光などの色々な面で着目していただければ、と思う」と語った。
齋藤家住宅
明治時代に建築された住宅の離れと土蔵。
離れは木造平屋建の開放的な造りで、6畳半の一室の東側と南側に廊下を配し、一画に炉を置いている。土蔵は切妻造桟瓦葺の二階建で、1882年に月潟の大工の斎藤により建築され、土台や柱の間隔が狭く、水難を想定したと思われる。
旧頚城鉄道関連施設
頸城平野の東西を結んだ旧頸城鉄道線を運営した会社の社屋と機関庫。
社屋は、昭和1942年に建設された切妻造桟瓦葺の二階建の洋風建築。機関庫は、頸城鉄道の百間町駅におかれた東西全長約40メートルの切妻造桟瓦葺で、高窓を設けて採光している。
【関連リンク】
「瓢亭」ホームページ