NIIKEI編集部発「今週の主なニュース」(3月13日から19日)
経済
3月14日
3月16日
3月17日
3月18日
「JBMC新潟ラウンド2023」の優勝者に新潟大学の杉山凜さんら3人、東洋大学の当摩信之介さん 2者は6月10日開催の全国大会へ
政治・行政
3月15日
【新潟県三条市】「三条パール金属スタジアム」と「CAPTAIN STAG®八木ヶ鼻オートキャンプ場」のネーミングライツパートナー契約の継続が決定
社会
3月15日
3月17日
3月19日
【Noism×フラー】「新潟から世界を見据える」をテーマにフラーの渋谷修太会長とNoismの金森穣監督が対談【動画あり】
かわらばん
3月17日
3月18日
動画ニュース
3月14日
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編集部ピックアップ
3月13日
3月14日
3月16日
3月19日
編集後記
趣味である散歩をするにはちょうど良い、暖かい季節が戻ってきた。自宅のある町内から、つい足を伸ばして互尊文庫の周辺まで歩を進めてみた。互尊文庫に隣接した明治公園には、同文庫を長岡市に寄贈した野本互尊の胸像が、独特な存在感を放っている。7日付けの記事でも紹介した野本互尊は、生前から周囲に互尊翁と呼ばれ、一目置かれていた人格者だったようである。
その互尊文庫も、かつて国漢学校があった地に新しくオープンする米百俵プレイス ミライエ長岡へと移転が決まった。互尊の活躍の幅は長岡周辺だけに留まらず、富士山国立公園設置運動や明治天皇の誕生日である明治節の設置など、まさに日本全体を巻き込んだ運動へと繋がる端緒を切り開いた。
野本が重視したもの一つが社会教育活動であるが、教育を重要視していた近代人は、野本だけではない。山本有三の米百俵の逸話を持ち出すまでもなく、近代越後の人々は、教育こそが地域を「活性化」させるための要であることをよく知っていたようである。明治時代の越後のある農村集落では、地域の人たちが、小学校の先生に野菜などの作物などを贈り物としていたという話も訊いたことがある。それだけ、地域における教育者である学校の先生は、人々の期待と尊崇を持って、迎えられていたということの証だろう。
地域の「活性化」といえば、2日に取り上げた合同会社clientsbenefitの小川洋平代表も、「お金と時間のゆとりを作ることが、地域経済の活性化に繋がる」と考えていた。もちろん、お金と時間のゆとりを作るためには、お金の作り方、時間の使い方なども身につけていかなければならないだろう。そのような意味で、14日に紹介した新潟市の自由塾IKINUKIが主催した「稼ぐ授業」は、子どもたちに実践的に経済の仕組みを学ばせ、自らの暮らしの在り方を考えさせるよいきっかけになったのに違いない。越後の人々は昔から、実践を通して、暮らしの知恵、生き抜く力を身につけてきたのだろう。
新潟県下でも7日には公立高校の選抜入試が行われ、16日に合格発表が行われた。毎年合格発表の瞬間は涙あり、笑いありの人間模様が展開される。大学入試もすっかり落ち着き、学生・生徒諸君にとっても、4月はいよいよ新生活の始まりである。目まぐるしく時代が変化していく中で、教育環境や学習環境も余儀なくアップデートされていく。それでも、教育や学習の根本はいつの世も変わらない。教育とは、過去人類から脈々と受け継がれてきた「生きるための知恵・知識」を継承していくことであり、学習とは「自分たちの環境を今よりさらに良くしていくために行われるポジティブな創造活動」である。
3月・4月という大きな節目を通して、新しい環境に身を置くこととなる若い旅人達にエールを贈りたい。
(湯本泰隆)