百人一首で卒業記念  KNH(京都長岡東山)五色百人一首クラブレッドキャッツがさいわいプラザでかるた大会(新潟県長岡市)

読手が読む上の句を全身で聞いて札を取る

鋭い視線と素早い動きで、次々と札を取っていく子どもたち。その表情は、真剣そのものである。18日、新潟県長岡市さいわいプラザ(新潟県長岡市)では、「KNH(京都長岡東山)五色百人一首クラブレッドキャッツ」(長谷川奈々代表)による五色百人一首卒業記念大会が行われた。

使用するのは、100枚を5色に色分けし、色ごとに20枚ずつで勝負を行う五色百人一首である。本来の百人一首より難易度が下げてあるため、子どもたちにとってもやりやすく、親しみやすい。指導者は、小学校教師でもある池上純之先生(45歳)である。京都で教師をしていた池上先生は、2011年に京都で五色百人一首のチームを作り、10年間かけて強豪チームとして育て上げてきた。2020年、池上先生が長岡市に引っ越してきたことから、翌2021年に同「レッドキャッツ」が結成。柿地域の子どもたちに楽しい遊び場を提供することを考え、百人一首だけでなく、山通地域の雪合戦大会など、地域行事にもチームで積極的に参加している。現在、下川西地域にもその場を広げて、月6回の練習を行っている。この日は、幼稚園児から5年まで合計23人の子ども達が、同大会に参加した。

母親とともに新潟県長岡市内から参加した渡辺明純(あずみ)さん(11歳)は、みごと準優勝を獲得した。「緊張したが、勝ててうれしい」と喜びを語った。

また、普段は新潟県十日町市の小学校のクラブで百人一首をしている田口珠緒莉さんは、「強くなりたいから大勢のいるところでやろう」と長岡市へ遠征、地元の仲間と交流を深めている。

池上先生は、「(今後、)長岡市だけでなく、新潟県全域に百人一首の輪を広げたいと思っている。来シーズンは新潟県大会を含め4大会を開き、みんなの遊べる場を作り、子ども達に楽しんで欲しい」とコメントした。

新潟県長岡市では、プログラミングやロボコンなど工学系の課外活動に力をいれる子ども
達も多いなか、百人一首やかるたなどの伝統的な遊びを通して、集中力や古典に親しむ機会が増えることは、子どもたちの活動のなかにも深みが増すのではないだろうか。クラブの活動に今後も注目したい。

子ども達が遊びやすいように、大きい字など、札にも工夫がなされている

渡辺明純さん(右)と明純さんの母(左)

田口珠緒莉さん(左)と珠緒莉さんの母(右)は、新潟県十日町市から通っているという

 

(文・撮影 湯本泰隆)

【関連サイト】

「KNH(京都長岡東山)五色百人一首クラブレッドキャッツ」ホームページ

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