福祉をテーマに新潟県長岡市内の市民団体が交流 社会福祉協議会がボランティアフォーラムを開催(新潟県長岡市)

時々飛び出す江口代表の冗談に、会場からも笑いと共感のあいづちがみられた

新潟県長岡市社会福祉協議会は21日、ハイブ長岡(新潟県長岡市)にてボランティアフォーラムを開催した。今回は「交流」「繋がり」などをテーマとし、NPO法人市民協働ネットワーク長岡とのコラボ開催である。

前半では、新潟お笑い集団NAMARAの江口歩代表が基調講演を行い、フォーラムを大いに盛り上げた。江口代表は、時に軽快な口調で会場を沸かせながら、「若者とわかり合おうとするな。これから日本を支える未来の人たちに対して、落ちていくばかりの我々が、自分たちの価値観を押しつけていくのは犯罪級」などと話し、「(若者との関係を維持していくためには)敵対はダメ。まずは全て受け入れる。受け入れられないのは、受け入れ方がわからないから。それは、(若者に対する)免疫がないから」だとし、「興味の目線をこれからの時代をつくる若者達に合わせていく必要がある」とした。

イベントを主催した新潟県長岡市ボランティアセンターの河田誠センター長(66歳)は、昨年4月現職に就任したばかりである。「市内の社会福祉法人に所属しているサークルの構成員の平均年齢が70歳代と高齢化が進み、自分たちの力だけで活動を維持していくことが難しくなってきた。いろいろな人と連携して活動していかなければ、これからの活動も難しくなるだろうと思い、今回、市民協働ネットワークとのコラボを企画した」という。「今回、江口さんには“連携”にまつわるお話をしていただいた。コロナ禍で活動ができない状態から、コロナ禍が落ち着いてきたので、これからの活動に繋げていきたい」とこれからの活動に意欲を示す。

長岡市内から参加した傾聴サークル所属の72歳女性は、「お話を聞いて、すごく面白かった。今回、参加して良かった」などと感想を述べた。また、ダイバーシティ&インクルーションの藤井直子代表(43歳)も、「江口代表とは、いままでも一緒の仕事をしてきた。江口代表は、“社会課題をエンターティメントにする”と謳っている。うちの団体も(江口代表のように)社会課題をエンターティメントにしたいと考えており、参加した。今回の講演は非常に参考になった」と感想を述べた。

一方、社会福祉系以外の市民団体の関係者の姿も多く見られた。Offuce 3Bの大竹祐介代表(50歳)は、「講演内容は、非常にわかりやすくて良かった。社会福祉の趣旨をぶらさず、みんなで楽しくやっている様子を広く伝えていくことが大切だと思った」と講演の様子を振り返った。

後半では、トークセッションやトークタイムなどが行われ、新潟県長岡市内の社会福祉系市民団体とその他の市民団体が交流を深めたようである。

河田センター長は、「これから、“手話サークル”や“要約筆記”、“手品”、“風船アート”などいった、いろいろなボランティア活動がこれから活発化して行くと思うので、色々な広報を見たら、是非お話だけでも聞いていただき、イベントなどに参加してみて、自分に合うような活動があれば参加していただきたい」とコメントした。

同フォーラムには、100人近くが参加した。福祉などをテーマに、それぞれの市民団体が交流を深めた様子である。

「今後、いろいろな人と連携して活動して行きたい」と語る河田誠センター長

「自分たちの活動にも取り入れたい」と語るダイバーシティ&インクルーションの藤井直子代表

講演内容を「非常にわかりやすくて良かった」とするOffuce 3Bの大竹祐介代表

 

(文・撮影 湯本泰隆)

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