新潟県が連日多数の新型コロナウイルス新規感染患者が確認されていることを受け会見
新潟県は13日、新型コロナウイルスの新規患者が連日多数確認されている状況を踏まえ、県民への呼びかけなどについて説明する会見を行った。
新潟県での新型コロナウイルスの新規患者数は、8日から13日にかけての6日間で計127名となった。このうち、新潟市の患者数は60名となり引き続き半数近くを占めている。患者数が過去最大となった3月26日から4月8日の14日間の感染状況と非常に似ているため、同等の患者数が想定される状況である。
グラフの通り、新潟市は20代、30代、40代の活発に活動する世代の患者数が非常に多い。また、県内での新たな「感染のかたまり」が3月12日から3月25日の14日間の48件(うち県外由来:3件)と比べ、グラフの3月26日から4月8日の14日間は倍となる92件(うち県外由来:19件)となっている。4月に入って県外への往来が活発になっていることが感染を広げている可能性として考えられている。
新潟市以外の地域では村上市と十日町市でも患者数が増加しており、主に保育園などの福祉施設でのクラスターから高齢者へ感染する事例が新潟市に比べると多いことから、感染状況が全く異なると言える。
他にも最近では10代、20代前半の学生が友人同士でのドライブなどで感染を広げたり、いわゆる「宅飲み」と言われる自宅での飲み会による感染例も確認。ほかにも職場での会合や、職場でのランチなどによる感染例も挙げられている。
さらに、まん延防止等重点措置が適用された地域のライブハウスで開催された音楽イベントへ参加するために県外へ往来したことで感染し、さらに友人へ感染が広がったという事例も発生。松本部長は「まん延防止等重点措置が適用された地域の往来は慎重にするとともに、ライブハウスなどのように密になる環境はよく感染状況を見極めて行くのを止めたり、考え直していただくことが重要」と改めて注意喚起を行った。
飲食店関係の感染拡大が前々から懸念されているが、直近の10日、11日についても、県全体で47名の患者の内の6名が飲食店の関係者となっていた。「飲食店関係もしくは飲み会関係の方は言い出しにくい、検査へ踏み出しにくいという方もたくさんいらっしゃると思うが、それでも勇気を持って検査を受けていただき、陽性が判明したことでそれ以上の感染拡大が食い止められた事例もあり、(そうした人たちへ対しては)県として非常に感謝している」(同)と話した。
加えて、時短要請に関しては「2週間前に対策本部会議を開いた時点で時短要請を見送ると話したのは、『時短要請をしない』というわけではない。状況を見極めて必要であれば早急に県と市と情報共有をして時短要請を行う」(同)と慎重な姿勢を示していた。
新潟県と新潟市は現在、4月10日から5月9日まで、新潟市中央区内の飲食店の従業員を対象に無料のPCR検査(ドライブスルー方式)を行っている。対象は、中央区内で営業している飲食店のうち、「概ね9時以降営業をしている(特に深夜営業している)」「酒類の提供をしている」「接待を伴う(バー、キャバレー、スナック)」に当てはまる店舗の従業員としているが、社交飲食業組合に入っていなくても利用が可能なため、積極的なPCR検査の実施が推奨されている。