NIIKEI編集部発「今週の主なニュース」(3月20日から26日)
経済
3月20日
3月22日
3月24日
【新潟県燕市】ジャパン・ツバメ・インダストリアルデザインコンクール、「刃を使わないおろし金」がグランプリ受賞【動画あり】
3月25日
政治・行政
3月20日
3月22日
3月24日
社会
3月22日
3月25日
かわらばん
3月21日
動画
3月21日
3月22日
3月24日
編集部ピックアップ
3月20日
3月24日
3月25日
編集後記
統一地方選の告示日が今月末に迫り、県都新潟市でも任期満了に伴い市議会議員選挙が行われる。新潟市議選と聞くと記者の脳裏にはいつも一人の元政治家が思い起こされる。元新潟県知事の平山征夫さんがその人だ。柏崎市出身、日銀新潟支店長を経て3期12年という長期にわたり県庁のトップを務めた。
平山さんにお会いしたのは約6年前。知事を退任された後、新潟国際情報大学の学長を務めておられた。北陸新幹線開通後に金沢市の存在感が増す中で、日本海側における新潟市の拠点性がますます微妙になってきた時期。新潟の街がこの地で再び存在感を示すために何が必要か、というインタビュー企画だった。知事時代に環日本海交流を推し進め万代島を建設した平山さんが、交流人口が伸びないだけでなく、定住人口さえ毎年大幅な流出を続ける県都新潟市の低空飛行をどう見るのか。
平山さんは真顔でこんなことを言う。「新潟市議選にね、出てやろうかと本気で思うことがあるのですよ」。元知事の市議選出馬などもちろん前代未聞だし、その後も実現していない。なぜこんなことを言うのか。
平山さんが知事在任時に「県都新潟市に東北三大祭りに匹敵するような祭りを生み出したい」という構想が持ち上がったが、しかし結局は実現に漕ぎつけなかった。地元財界がさっぱりのってこなかったのだという。「発展施策が街の提案になっていかないのは実に歯がゆい」とコボし、「今の私が新潟市議になったら、かなり大胆に仕事ができると思いますよ」と平山さんは話した。そりゃそうだろう。
ひとつ感じるのは、新潟の街づくりはスポイルされた時期が長すぎて思考停止が続いているんじゃないかということ。それはとりもなおさず、一人の昭和のレジェンド政治家の存在が大きいのだと思う。「ひとつ目白の親父にお伺いをたてて….」「目白に行って頼んで来るか」という時代が長く陳情体質が身に染みているのだ、新潟の大人には。だから政治家にはアイディアが乏しいし、財界はさっぱりしみったれで、身銭を切ってもう一度新潟を発展させようなどという旦那衆などほとんどいない。ダイナミックな発想など生まれないはずだ。
そんな昭和のレジェンド政治家がまとめ1972年に書籍となった「日本列島改造論」が、この18日に復刻発売されたらしい。日本が大きくなっていった時代、新潟の街も確かに存在感を示していたのだと思う。
(編集部・伊藤直樹)