「跳ねる!」「叫ぶ!」「走る!」浜大漁大いに盛り上がる 「健康とスポーツの祭典」盛大に行われる

勢いよく飛び跳ねる魚 歓声が沸く

長岡市寺泊磯町にある寺泊文化センターでは25日、市民に健康の大切さと体を動かす喜びを知ってもらい、県内の様々なスポーツ団体の活動をPRすることを目的に、寺泊総合型スポーツクラブ「てらスポ!」が「健康とスポーツの祭典」を開催した。

当日はあいにくの曇り空ではあったが、多くの来場者で賑わい、会場の外ではたこやきやクレープなどを販売している露店も目立った。

午後からは、寺泊で誕生し、今も地元の人々によって大切にされている競技「浜大漁」が行われ、大いに賑わった。浜大漁は5キロある2体の魚のぬいぐるみを、13メートルの網にのせ、スタートからゴールまで送り出す早さを競う競技である。かつて寺泊町民運動会で行われていたものを、寺泊小学校が復活させ、同校の運動会の協議に取り入れた。それを引き継ぐ形で「てらスポ!」(三上徹人会長)が継承し、現在は普及を目指し、長岡市内様々なところで用具を貸し出したり、協議の指導をしたりしている。地元の人たちにとってきもいりの競技である。毎年だいたい8チームほどの参加があるが、今回は「チームてらスポ!」「寺泊JVC」「Sea Times」「寺泊支所チーム」の4チームがエントリーした。

開会式では、参加者全員で寺泊体操を行った。同体操は、地元に古くから伝わる民謡「寺泊おけさ」の三味線と歌声に併せて行うオリジナルの体操で、独特の節回しに合わせて体を動かしつつも、体の主要な部分をしっかりとほぐす内容となっている。その後、寺泊JVCから選ばれた選手2人が、三上徹人代表の前に立ち、選手宣誓を行った。

試合が始まると、各チームとも、他の仲間とタイミングを合わせながら網を上下に揺らし、ぬいぐるみを跳ね上がらせながら後方に送っていた。これがなかなか難しい。一人がおもいっきり力を入れすぎると、確かに魚は高く飛び跳ねて後ろの方に一気に進むが、他の人が網で受けきれないため、魚のぬいぐるみはそのまま地面に落下してしまう。落下した魚は再び落下した地点から網に乗せてスタートするため、その分の時間がロスしてしまう。チーム全員が一丸となって、魚を後方に送っていかなければならない。短時間でどれだけ息を合わせられるか、要領よくゴールさせることができるか、というのがこの競技の肝になる。

試合中は大きな声援と、健闘したチームの人たちに大きな拍手が送られた。競技に参加した寺泊支所チーム所属の佐々木柾さん(8歳)は、試合に出た感想を「楽しかった」と、笑顔で語った。

この日、参加した4チームのうち、優勝したのは「チームてらスポ!」だった。表彰を受けた同チームの金田真一さん(55歳)は、同「てらスポ!」の副会長でもある。主催者が優勝してしまったことに対して「勝たせていただきましたが、非常に複雑です」と心境を率直に語った。

その他、結果は以下の通り。

優勝 「チームてらスポ!」
準優勝 「寺泊JVC」
3位 「寺泊支所チーム」
4位 「Sea Times」

同「祭典」は、500人近くが参加し、他にもステージでは、帝京長岡高等学校チアリーディング部や笑ヨガなどのパフォーマンスが行われたほか、けん玉遊びや輪投げの体験や防災食の試食などのコーナーも出ていた。

同「てらサポ!」の三上会長は、「今年は天気が悪く、人の流れに不安があったが多くの人に来てもらった。イベントは成功だった」と喜びを語った。健康と郷土愛に溢れた、とても素敵な祭典だった。

「楽しかった」と語る佐々木柾さん(左)とそのチームメイトたち

「複雑な心境」と語る金田真一さん

三上徹人会長(左)と事務局の石黒恵美子さん(右)

こんな記事も

 

── にいがた経済新聞アプリ 配信中 ──

にいがた経済新聞は、気になった記事を登録できるお気に入り機能や、速報などの重要な記事を見逃さないプッシュ通知機能がついた専用アプリでもご覧いただけます。 読者の皆様により快適にご利用いただけるよう、今後も随時改善を行っていく予定です。

↓アプリのダウンロードは下のリンクから!↓