新潟県の三条市立大学で同学1期生となる82人を迎える入学式

三条市立大学 令和3年度入学式の様子

新潟県の三条市立大学は14日、同校の1期生を迎える令和3年度入学式を開催した。今年度の入学者は82人で、その約6割が県外出身。式では、石川県出身の学生が新入生を代表して「1期生として、真摯な心と向上心を持ってこの大学の歴史と伝統を作っていきたい」と宣誓した。

県央地域初の公立大学となる三条市立大学は、広範囲の工学知識と社会科学を融合させた授業と、燕三条という日本有数のものづくり地域の特色を生かした産学連携実習中心の学習を特徴とし、アハメド・シャハリアル学長は「技術革新(イノベーション)を生み出す人材を輩出する」ことを目指す。

入学式の式辞に立った際にシャハリアル学長は、フェラーリ、アディダス、シャネルなどの企業を例に挙げながら「三条市よりも人口規模の小さい都市に世界に名だたる企業が立地している例は多い」と話す。そして、「同様に三条市は様々な優れた技術を有する、日本屈指の人と企業の集積地。私はこの小さな町から、高度なものづくりの教育と研究を通じて、世界トップレベルの大学を作り上げる」と新入生たちへ語る。また自身の経験から、学生たちへは研究者として「真摯であること」を求めていた。

入学者の6割は県外出身者。また、工学部ながら幅広い分野を学ぶ同学の特徴から、システムエンジニアを目指す学生や経営を学びたいという学生の声も目立つ。埼玉県出身の学生は「工学部だけを学ぶ学校はありふれているし、経営は文系の印象が強いなか、こうした理系でありながら経営を学べる大学は魅力的に思った。三条の企業から、『何を売りたいか?』という経営の観点でものづくりを学びたい」と期待を話した。

一方で、「前評判が無いから就職などが心配」と両親から言われたと話すのは福島県出身の学生。就職支援や、これからの学校への評価の構築の手腕が問われる。また、燕三条での就職や、県外就職でも卒業生を介した企業同士の「関係の構築」など、学生が燕三条地域に愛着を持てるようにする地元のサポートにも注目だ。

新入生代表の学生

入学式の様子

三条市立大学 外観

 

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