コジマタケヒロのアルビ日記2023 Vol.6 「100パーセント」 太田修介

アルビレックス新潟の太田修介選手

 

早いもので今週末には4月に入る。あっという間に、1年の4分の1が終わってしまう。

2月18日にJ1での戦いが始まったアルビレックス新潟は、リーグ戦の5試合を終え、2勝1敗2分で8位に位置している。ここまでチームは、毎試合で得点をあげ、その総数は8。うち3得点をあげているのが、今季、町田から完全移籍した、太田修介選手だ。

昨季、J2で11得点をマークしたスピードスターは、移籍後初めて先発起用された、第2節の広島戦で早くも結果を出した。14分、左から中央に切り込んだ三戸舜介選手からボールがこぼれたところにすばやく反応。ペナルティーエリア中央から左足を振り抜き、先制点を奪った。さらに、37分には右サイドを抜け出して、鈴木孝司選手の追加点をお膳立てした。実にインパクトあるJ1デビューだった。

「最近、重視しているのは、背後のタイミングを合わせること。ボールの出し手の選手と目線を合わせて、体の向きを合わせたところから背後に出してもらうように要求しているし、練習でもすごく意識しています。サイドバックやボランチの選手とのタイミングがもっと合ってくれば、相手の怖がる攻撃がさらにできると思っています。また、フォワードの選手ともよく話します。うちのチームのワントップは、落ちてくることが多いので、落ちたときにこういうボールがほしいということや僕がクロスを上げる前後の動きなども話し合っています」

練習グラウンドで太田選手を見ると、今季加入したばかりとは思えないほど、チームになじんでいる。昨季もいた!?と錯覚するほどのフィット感だと勝手に思っていたが、まだまだ足りない。もっと先があるという。

「新潟に移籍してきてよかったな、と純粋に思いますよ。監督含めて、チーム全体がいつも向上心に満ち溢れているし、今よりももっとよくなるんだっていう雰囲気が流れ続けているクラブだと日々、実感しています。またサポーターの方々がつくり出してくれるホームの雰囲気も格別。本当に気持ちよくプレーできます」

そんな最高のホームに今週末、難敵を迎える。

相手は、3勝1敗1分で2位につける、名古屋。厄介なのは、その失点数。ここまでリーグ戦5試合で失点1という脅威の結果。強固な守備で守り勝ってきている。

「出場する試合で自分の100パーセントを出し切ることを意識して臨んでいます。名古屋だからといって、変な気負いなどはなく、出る機会を得られたのであれば、やり切るだけです。とはいえ、名古屋は失点数の少ないチーム、一筋縄ではいかないだというと思っています。戦い方のバリエーション、変化を加えながら、試合を戦う必要があると思っています」

新潟のクラブ公式サイトに掲載された太田選手の移籍時のコメントには、こう書かれていた。
「最終節でスタジアムの雰囲気に圧倒されました。それをホームで自分の力に変えられることが楽しみです。自分のキャリアをかけて、全力でプレーします!」

温かい桜の季節。おそらくこれまでよりも多くのサッカーファンが訪れるであろうホーム戦。サポーターのあと押し。より精度を増している選手同士のタイミング。そこから生まれる、豪快なゴール。

「サポーターの方々に、太田修介が移籍してきてよかったと思っていただけるように、チームの勝利に貢献していきたいです」

あぁ、きょうも楽しみだ。

 

◎アルビライター コジマタケヒロ
練習、ホーム戦を中心に日々取材を続ける、アルビレックス新潟の番記者。また、タウン情報誌の編集長を務めていた際に、新潟県内の全日本酒蔵をひとりで取材。4冊の日本酒本を出した、にいがた日本酒伝道師という一面も。(JSA認定)サケ・エキスパート。

 

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