株式会社東京商工リサーチ新潟支店が「2022年3月度 新潟県企業倒産状況」を公表
株式会社東京商工リサーチ新潟支店は4月5日、「2023年3月度 新潟県企業倒産状況」を公表した。2023年3月度の新潟県の企業倒産件数(負債総額1,000万円以上)は9件、負債総額は19億1,300万円。倒産件数は、前年同月比で125.0%増(5件増)、前月比では28.6%増(2件増)。
3月度としては、1962(昭和37)年の集計開始以来62年間で47番目、平成以降の35年間では26番目となった。負債総額は、前年同月比で36.4%増(5億1,100万円増)、前月比では53.5%増 (6億6,700万円増)で あった。過去62年間では37番目、平成以降の35年間では24番目となった。
産業別では、10産業のうち、「サービス業他」で3件、「建設業」・「小売業」で各2件、「製造業」・「卸売業」で各1件発生。原因別では、「販売不振」が7件、「既往のシワ寄せ」が2件発生。形態別では、9件全てが「破産」。業歴別では、「30年以上」が4件、「10年以上20年未満」・「不明」が各2件、「2年以上10年未満」が1件。
地域別では、「新潟市」で4件、「長岡市」・「村上市」・「燕市」・「糸魚川市」・「南魚沼市」で各1件発生。大型倒産(負債総額10億円以上)の発生はなし。新型コロナウイルス関連倒産は9件中5件だった。
一方、3月度の主な倒産としては株式会社ヨネカ(新潟市東区、資本金3,000万円、米沢桂子社長、従業員20名)が3月1日付で新潟地裁に破産申請を行っていたことが判明。負債総額は債権者106名に対し6億918万円。
創業は1852年のヨネカは呉服や宝飾品、バッグなどの卸販売を手掛け、1979年5月期には18億9287万円の売上高を計上。しかし、着物離れの影響などで売上高は減少傾向を余儀なくされ、2001年5月期の売上高は8億円台にまで落ち込んでいた。
近年はさらに個人消費の低迷やコロナ禍の影響などもあり、2022年5月期の売上高は約1億7900万円に減少、連続赤字の計上で債務超過額も拡大していた。最近は着物をリメイクした衣類、雑貨などの独自ブランドを立ち上げ、EC販売などにも着手していたものの、先行きに好転材料は乏しく、資金繰りも限界に達したものとみられ、今回の事態に至った。